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ダートの質について

  • 2009年12月07日(月) 18時05分
 先週のジャパンカップダートはゴールドアリュール産駒のエスポワールシチーが逃げて突き放す圧勝劇を演じました。父ゴールドアリュールがそうだったように、軽いダートで結果を出す産駒が多いのですが、エスポワールシチーも同様の適性を持っています。

 体型的には母父ブライアンズタイムの傾向も出ていて、脚長の多いゴールドアリュール産駒にしては脚が短め。ただ、ブライアンズタイムの傾向である、「見た目以上に距離をこなせる」点も受け継いでおり、1800mでも楽々こなして見せました。今後一時代を築きそうな馬で、より一層の活躍が期待されます。

 さて、ゴールドアリュール産駒は軽いダートが得意と書きましたが、具体的にはどんな馬場が軽いダートで、何故そんな馬場をこなせるかということを解説していきたいと思います。

 軽いダートというのは、「軽いつくりの馬が好走できるダート」と考えています。近いニュアンスで言うと「時計の速い馬場」ということになるのですが、これは同義語としては捉えられないと思います。時計がある程度掛かっていても、軽いタイプの馬が好走する軽いダートであることがあるからです。

 なので、時計は参考にしますが、それ以上に上位にきている馬の馬体や血統傾向を参考にしましょう。

 軽い馬体の馬が多いのはもちろんサンデーサイレンス系統です。中でも、ゴールドアリュールやステイゴールド、スペシャルウィーク、アグネスタキオンあたりの産駒が活躍していればそれは確実に軽いダートと捉えて良いでしょう。

 逆に力の要るダートはブライアンズタイムの大型馬やクロフネ・フレンチデピュティなどの種牡馬産駒が好走する傾向にあります。このような馬が好走している際にはゴールドアリュール産駒のような軽いダート向きの馬はあまり好走することができません。

 同じ競馬場であっても雨の降り具合や凍結防止剤の散布状況などによって日替わりと言えますので、当日の競馬場ごとの傾向に十分注意を払いながら予想をすれば収支は向上すると思います。

 ちなみに先週の阪神は馬場が乾くほど質が軽くなり、サンデーサイレンス系の特に差し馬の活躍が目に付きました。今週も同じ傾向なら対策は立てやすいと思います。



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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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