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フェアリーS

  • 2010年01月10日(日) 12時50分
 昨年から1600mになり、勝った西のジェルミナルは桜花賞もオークスも3着。12月の阪神JFに出走できなかったグループには、コースこそ異なるが「桜花賞」の出走を可能にするための格好のステップ重賞になる。

 西のテイラーバートンが一歩リード。2戦目に接戦のコスモファントムは、12月のラジオNIKKEI杯2歳Sのクビ差2着馬。また、前走の阪神1600m1分35秒0の2勝目は平凡に映るが、GI・阪神JFとほぼ同じようなスローで、勝ち時計はアパパネのそれとわずか0.1秒差だから決して悪くはない。再三古馬と併せて道中のリズムを覚えさせつつ、競る形を覚えさせるのは角居厩舎の期待馬に対する調教パターン。両側に古馬を置いて我慢しつつ、かつ力強く伸びた。不利な大外を引いてしまったが、その不利を考慮してもスケールで1歩リードだろう。距離1800mを2戦しているのも、こういう組み合わせになるとキャリアで上回る以上の強みになる。この枠だから、必然的に相手の出方を見つつ差す形になるのも、結果として有効なステップレースとなりそうだ。角居厩舎、シーザリオも春にわざわざ中山に遠征させて勝ち、のちのクラシック(オークス)制覇に、大きな遠征経験の強みとしている。

 マンハッタンカフェの全妹の産駒で、ブエナビスタとごく近い間柄になるアプリコットフィズが相手筆頭。小ぶりだがストライドは力強く成長力十分。蛯名騎手(マンハッタンカフェの主戦)を最初から配したのも、たまたまではなく先を睨んでのことになる。

 ロジフェローズも新馬の勝ちっぷりだけでなく、そのあと中間の調教を見ると、将来性十分。珍しく母の父として顔を出したシンボリルドルフの勝負強さを受け継ぎ、前面に出して欲しいものだ。ようやく出てきたメジロドーベルの仔メジロオードリー、そのほかでは15、9、5が続く。人気にはなりそうもないコスモネモシンは勝負強い。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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