今回は血統と馬体による距離適性の判断の仕方について書いておきましょう。
「サクラバクシンオーの産駒は短距離で強い」というのはもはや当たり前ですが、では何故サクラバクシンオーの産駒は短距離に強いのでしょうか。これを正確に答えることができる人は少ないと思います。逆にこの原理が分かっているのと分かっていないのとでは、馬を見ていく上では大きな違いがあります。何でもそうですが、仕組みが分かっていて法則を知っていると応用が利きます。例えば原理が分かっていれば、サクラバクシンオーの仔で1200mしか走れない馬と、マイルまでこなせる馬との違いが分かるようになるでしょう。
また、これが理解できているとまだレースを走ったことがない馬、つまり新馬戦に出走する馬についてもその適性をかなりの精度で推測することができます。馬体だけでも推測することは可能ですが、やはり血統と照らし合わせることでその精度はグンとアップします。
☆キングカメハメハの適性☆
今回はキングカメハメハを例にとって考えていきましょう。
キングカメハメハは現役時代にNHKマイルCとダービーを制していますが、体型的なところから見るとマイル〜2000mで最強といえる馬だったと思います。父似の産駒が出やすいキングカメハメハだけに、産駒にもその特徴は良く受け継がれていて、
ローズキングダムでもそうですが、正にマイル〜2000mくらいで強そうな体型に出ています。
体型から距離を判断するには、ツナギの長さ、角度、柔軟性、太さを見れば7割方推測することができます。これに胴の長さや脚の長さ、筋肉や骨の量を見ればほぼ完璧に適性を推測することができます。
キングカメハメハ産駒の場合、ツナギは長さも角度も普通。柔軟性も普通、骨の量も普通と完全に平均的な体型と言えるでしょう。筋肉の量も普通ですが、質はキングマンボが出ていて若干パワー寄り。これがダートもこなせる要因になっています。逆に芝ではローズキングダムやアパパネが出るまではパッとした馬がいなかったというのがこれに起因していると思います。
このように、体型的な要因がはっきりしているので、データで出ているキングカメハメハ産駒の1600mと1800mにおける高回収率は信頼できるものだと思います。
これらから更に、体型的に前述した条件に合わない馬を除いていくと、効率を上げることができるでしょう。
このような形で理解ができていれば、新馬戦に出走してきた馬の適性もかなりの精度で把握できますし、それにより適性のない人気馬や、思わぬ穴馬を発見することもできるでしょう。
今後、各種牡馬についてはその特徴を研究・発表していきたいと思います。
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