スマートフォン版へ

馬の変化とその根拠

  • 2010年05月24日(月) 00時00分
馬券画像


馬券画像

 先週のオークスはサンテミリオンとアパパネが同着。GI史上初ということで、決定の瞬間を見られたのは良かったと思います。ただ、馬券的には単絡みの馬券が半分になってしまいました…。ゴールした瞬間は完全に出たと思ったんですけどね。ただ、スローVTRを見た時はアパパネが出たかと思ったので、とりあえず的中できたのは良かったと思います。

 サンテミリオンの方は明らかに中距離適性が高く、良馬場なら圧勝していたと思います。道悪の分もあってアパパネは同着に持ち込めたのだと思いますが、中距離をこなせる体を作ってきたことも好走した要因の一つだと思います。

 桜花賞の時は栗東の坂路で瞬発力を鍛える調教をされており、体型的にもコロンとした母ソルティビッドによく似た造りになっていました。それが今回はコース中心の調教で、スラっとした造りに変化していました。元々キングカメハメハ産駒はあまり長い距離はこなせないタイプだと思っていますが、こういう造りに作ってくれば何とか2400mくらいまではこなせるということが分かりました。

 サラブレッドは一戦ごとに変化するもので、特にこのクラシックシーズンでは「変化を意識しながら馬を見る」ことは予想をする上で必須事項であると言えるでしょう。

 今回のアパパネのように、

・前回は坂路中心の調教で体型もコロンとした短距離系のものだった。
・今回はコース中心で乗り込まれており、すらっとした造りになっていた。

 という変化を把握していなければ、アパパネを2400mのオークスという舞台で評価することができなかったと思います。私の場合はこれを踏まえた上で、他の馬の適性の高さを考慮してパドックでは印を回しませんでしたが、返し馬で抜群の動きと折り合いを見せてくれたので、何とかもつと判断して評価を上げました。

 今週はいよいよ競馬の祭典日本ダービー。今週も変化に注目した馬見、そしてその根拠となるバックデータについてもしっかりと研究して、キッチリと的中させたいところです。


古澤秀和 新著
古澤秀和の新刊が発売!
 競馬最強の法則誌面で連載していた「血統ヘルスメーター」を更に掘り下げ、待望の単行本化!

 この馬券術は、血統という要素に馬格(馬体重帯)という要素を加え、コース別にその狙い目を出したものです。血統である程度のコース適性傾向を見ることができますが、馬格という要素を加えることで、更に詳細な適性傾向を見ることができます。

 また、ただ単純にデータを集計しただけではなく、古澤氏自らが競馬場に通い、いつも見ている種牡馬の骨格や筋肉の質などの適性傾向も加味することで、本質的に適性の高いものをリストアップしています。
 >>Amazonでのご購入はこちらから

競馬総合チャンネルでは、毎週火曜日に先週のレースから次走注目馬を挙げる「現場発・激走馬リスト」、毎週金曜日に週末の馬券的注目馬を挙げる「現場主義者の狙い馬」を掲載中!

「DIデータ解析班」が活躍中!週末の予想は馬券総合倶楽部で!

古澤秀和氏の活動、理論の詳細などは「古澤秀和の競馬予想」へ

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

馬券総合倶楽部にて予想提供中!

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング