福島のダートコースは1周が約1450mの小回りコース。直線も267mしかないが、小回りコースゆえの展開の激しさ、難しさがある。
この1600万クラスだと、今季のコンディションからして、前半の5ハロン60秒台のすんなりした流れなら、そこからいかに差しタイプがまくリ気味にスパートしようと、先行馬はまずバテない。5ハロン通過60秒台なら、1コーナー、2コーナーで先行型には確実に息が入っているからだ。
ところが、昨年のこのクラスで1分43秒5のレコードが記録されたときのように、先行勢が5ハロン通過59秒台の前半になってしまうと、どのみち3コーナー手前から一気にスパートする馬が続出するだけに、小回りとはいえ先行型有利とは限らない。追いかけてまくリ気味にスパートした馬が台頭する。
注目は、格上がりでもダイタクギンガ。ずっと長いこと1000万条件にとどまっていたが、ここ2戦、一変した切れをみせて目下2連勝。もう詰めの甘いダイタクギンガではなくなっている。前走は1700mの持ち時計を1.6秒も詰め、早めに抜け出した54キロのキミモールを、57キロの同馬が一気に差し切った。
キミモールは目下絶好調で、前走1分45秒0で完勝しここも有力馬の1頭だが、キミモール55キロに対し、ダイタクギンガは今回56キロ。差し引き2キロも有利になった。
実績上位のクロッサンドラが早め早めに動いて出て、同じく復活示す実力馬アズマシーザーも早めにスパートしそうな厳しい流れ。格上がりでも遅まきながら本格化をみせるダイタクギンガの追っての味が生きるとみた。
夏のローカルは格より調子のたとえもあり、キミモールも好勝負だろう。