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姉以上の可能性も

  • 2010年06月21日(月) 00時00分
 先週から現2歳世代の新馬戦がスタートしました。阪神の新馬戦については、土曜日の方はマズマズの素材が、日曜日の方はかなりの素材が出走していました。

 この間のコラムで新馬戦の見方について書きましたが、先週の新馬戦(阪神分)を振り返りながら、その実践のサンプルとして挙げさせて頂きます。

【土曜日分】
 芝1200mのレース。このレースに対する私の印は次の通り。

◎ビッグスマイル
○マイネショコラーデ
▲エイシンピンキー

 という順序。

 ◎はマイラー体型も、スピードがありそうな馬で、ここでは力上位の印象。仕上がりも良い。ソエの腫れは大きめだが、歩様的にはあまり気にならない様子。

 内枠も有利なはずで、スムーズな競馬ができれば当然勝ち負けになると判断。

 ○はパワータイプで調教もしっかり詰まれていそうな体付き。道悪馬場を考えるとこれが頭まであってもという感じ。

 ▲は一見良く見せないが、運動神経の高そうな歩き方。1200mへの適性は高く、上位争いになりそう。

 結果は次の通り。

1着:○マイネショコラーデ
2着:◎ビッグスマイル
3着:…ナンゴクチョウチョ

 1・2着は印の上位2頭が入線したが、3着には無印のナンゴクチョウチョが入線。重心が低く、1200m向きの体型をしていたが、張りにまだ欠けるところがあり、印は回せなかった。バゴ産駒だけに道悪も楽にこなした。

 1着のマイネショコラーデは早目好位から押し切る強い内容。馬場が味方したとは言え、なかなかの内容。

 2着のビッグスマイルは負けはしたが、先につながる良い内容だった。一旦好発を決めてハナに立つが、ガッツリと抑えて4番手に後退。そこから折り合って、直線はもう一度伸びた。若さが見られたレースだし、それをレースの中で克服したのは大きなプラス材料。これを使った上積みは大きい。

 ▲のエイシンピンキーは運動神経が良さそうで、むしろハナに行くかと思ったが、レースでは大きく出遅れ。いいスピードは見せたし、次は巻き返せそうだ。

【日曜日分】

 芝1600mのレース。このレースに対する私の印は次の通り。

◎シュプリームギフト
○エイシンオスマン
▲アヴェンチュラ

 注目のディープインパクト産駒シュプリームギフトに◎を打った。第一印象は「硬い」だったが、仕上がりが良く、筋肉のバネ感もある。それにディープインパクト産駒らしく、肩や後肢の可動域は広そう。マイル適性も高く、それらを総合的に判断して◎に指名。

 ○にはエイシンオスマンを。筋肉質で、いかにもスピードがありそうなタイプ。仕上がりや体型を見ると初戦で一番力を出せそうなのはこれだが、距離は1400m辺りがベスト。他のとの比較上○までとした。

 ▲はアヴェンチュラ。トールポピーの下だけあって、体型や走り方はそっくり。ただ、姉よりも更に中距離性向が強い印象で、2400mがベスト。間に合うかどうかだけという印象だった。

 他の馬は仕上がりが甘く、馬券はこの3頭の勝負と判断。

 結果は次の通り。

1着:▲アヴェンチュラ
2着:○エイシンオスマン
3着:◎シュプリームギフト

 レースではアヴェンチュラが快勝。トールポピーよりもツナギがしっかりしている分、反応良く突き抜けて見せた。マイルでこれだけの競馬ができるのだから、これはいきなりオークス候補の登場だ。素質は姉以上の予感。

 2着にはエイシンオスマンが入線。番手で折り合って、直線は抜け出しに掛かったが、相手が強過ぎた。1200〜1400mならかなりいけそうな馬だし、条件が合えばすぐに勝てる。

 ◎シュプリームギフトは3着。出遅れて追っ付けると引っ掛かったが、馬込みに何とか入れて途中からは折り合った。直線は締められたり、ぶつけられたりとスムーズさを欠いたが、終いはちゃんと伸びた。

 未勝利くらいはすぐに勝てそうだが、馬体からは大物感が無いし、人気倒れするレースも出てきそうだ。

 こういう視点で新馬戦は予想しています。

 またここからの新馬戦も評価していこうと思いますので、今後も馬券の参考にして下さい。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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