先週の小倉記念はラインプレアーを強力プッシュするも、全くの不発に終わってしまい、夏に入ってから重賞では全く論外な成績。速報!調教Gメンを参考にしてくださっている皆様には大変ご迷惑をお掛けしていることと思います。
ただそのかわりではないのですが、馬券総合倶楽部で提供させていただいている予想、狙い馬が好調。そのおかげで馬券収支は安定してプラス計上することができています。
もちろん挙げた狙い馬がすべて好走するということはありません。ただ狙った馬が勝ってくれると、人気薄なので配当が大きい、つまり回収率が跳ね上がるというわけです。
私が馬券総合倶楽部で取り上げる狙い馬にはある程度の方針があります。
【1】その条件(競馬場や距離)に適した調教タイプである
【2】前走からの変わり身が見込める調教タイプである
【3】自分の目で見た追い切りで動いた、自分の耳で聞いた馬情報が確信的である
と、この3つのうちのどれかが理由である場合がほとんどです。
このなかでも夏競馬で大活躍してくれているのは【2】の「変わり身調教タイプ」です。
前走が本数少ない調教タイプで、今回がしっかり調教しているというパターンですが、これに該当して推奨したのが函館6日目10Rのニチドウルチルでした。
前走の恵山特別は中8週空いていたこともあり、軽目トラックという最も調教内容が弱い調教タイプでした。逃げることはできても粘ることはできない、調教的な観点から見れば、10着という結果は当然だろうと思います。
それを叩いて、中2週でしっかり調教を積んでの一杯平均トラック。これなら前走と同じようにハナを切れば粘りが違う、そのように判断して推奨しました。
今回はハナを主張した馬がいたために、番手からの競馬となりましたが、ジョッキーの絶妙な判断もあって強いレースぶり。12頭立てでしたが、単勝2930円、複勝810円という好配当でした。
予想で取り上げた函館5日目12Rも同じように前走からの攻め強化パターン。しかもこのレースは【1】の要素も含んでいました。コラムの内容をそのまま転載すると、
『函館滞在の2走はいずれも標準少めトラックだったクレスコドリーム。ようやく今回は中1週で使えたこともあり、一杯平均トラックに仕上がりました。一杯平均トラックは函館ダート1700mに最も適した調教タイプですし、今回着用するシャドーロールの効果にも期待します 』
見事に単勝1.7倍トウショウレリーフとの競り合いに勝ってくれたわけですが、もう少しで3連単も的中するところでした。
しかし相手には2番人気マイネルビスタ、3番人気スペシャルロードも選びませんでした。むしろこの2頭が凡走すると予想できたからこそ、馬券を単複だけでなく馬連や3連単まで広げたのです。
凡走すると予想した理由は簡単。2頭とも前走の函館ダート1700mを一杯平均トラックで走っており、しかも今回は一杯平均トラックではなかったからです。
つまり人気薄を拾い上げてくる場合は前走本数の少ない調教タイプで今回本数強化の調教タイプ、逆に前走ですでに条件に適した調教タイプで出走していて、今回がそれよりも弱化した調教タイプになる場合は人気よりも評価を下げる。このあたりの判断も含めて予想を組み立てると、単複だけではなく、馬連や3連単といった馬券にも結果が出るというわけです。
現段階では、前走の調教タイプや今回の調教タイプを確認していただくのは速報!調教Gメンで取り上げるレースしかありませんが、将来的にはどなたにでも調教タイプの変化で予想を組み立てていただくことはできるので、その際はぜひ利用していただきたいと思います。
また今のところは馬券総合倶楽部でこのような狙い馬を取り上げさせていただいておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
調教Gメンとは?
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例:一杯)を確認するだけでOK。
調教コース&調教タイプの考え方
調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「
一杯平均坂路」に分類される。
調教コース一覧
【トラック】 ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】 坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】 トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】 トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】 トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。
調教タイプ一覧&イメージ図
netkeiba.comプレミアサービスはJRA全レースの調教を公開中! どのコースで何本追い切っているか、好走時、凡走時の調教過程など、過去の調教パターンを比較することで、各馬の仕上がり具合をチェックすることできます。また、直前の追い切りパターンとレース結果と参照することで、今の馬場状態では坂路調教馬が有利、もしくはコース調教馬が有利など、調教タイプでの馬券検討が可能になります。この機会に是非、調教タイムを使ったレース検討の面白さを実感してください。