今週からしばらくダートからのショック=「ダートから芝」について考えていこうと思う。
このショックは繊細で、成功するときもあれば、あっさり惨敗する場合もある。血統やタイプによるショックの成功率というものは存在するが、それ以外にも、その日の馬場、ペース、位置取りによって正否がかなり左右されてしまう。短縮ショックなど以上に、その揺れ幅は大きくなるわけだ。したがって、その買い方はどちらかというと、単勝爆弾的な考え方になる。
あまり抽象的な話をしても分かりにくいので、最近の激走例を見ながら、その特徴を考えていこう。
まず、その日の馬場を見る必要がある。例えば今開催の小倉1200mはダートからのショックがよく決まっていた。
なぜ、そのようなことが起きたのか?
その理解には、まず小倉1200mの構造を知ることが必要だ。
前走芝だった馬を見てみると、前走が1200mだった馬の単勝回収率は61円(複勝回収率67円)、短縮だった馬は単勝回収率98円(複勝回収率100円)、延長だった馬は単勝回収率60円、複勝回収率53円となっている。つまり、短縮が圧倒的に有利なコースなのだ。
その理由は、小回り1200mでハイペースになりやすいため、体力補完系ショックが効きやすいことが大きい。他にも、ローカル特有の外差し馬場になった場合に、「短縮の差し」というMの基本形が決まりやすくなることも挙げられるだろう。
この開催も、8月1日の1Rで、単勝48.8倍の
シゲルシャチョウが、前走1600mからのステップでハイペースを差して1着した。これなどは、今説明したパターンの典型例と言える。
ところで、短縮がダートからのショックとどう結びつくのだろうか?
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