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同じサンデー系でも違う理由でタフな馬場に強い

  • 2010年09月13日(月) 00時00分
 昨夜、日本から遠征したナカヤマフェスタとヴィクトワールピサがそれぞれフォワ賞とニエユ賞に出走しました。ナカヤマフェスタはスローの瞬発力勝負になった割りにしぶとく食い下がりましたし、ヴィクトワールピサは一瞬いい手応えで上ってきたように休み明けとしては良いレースができたと思います。

 共に本番では楽しみだと思います。

 さて、これら2頭は共にサンデーサイレンス系の種牡馬産駒ですが、ステイゴールドとネオユニヴァースは共に道悪や洋芝などのタフな馬場に強い種牡馬です。ただ、これら2頭のそういった馬場に対するアプローチはそれぞれ違って、前者は「バテないタフさ」後者は「パワー」によって道悪などのタフな馬場を克服している印象です。

 過去の凱旋門賞馬の馬体や血統などを見ていると、ステイゴールドのようなバテないタフさがあるタイプが好走しているように思えます。ヨーロッパの深い芝をこなすというイメージからは、筋骨隆々な馬が有利なように思えますが、過去に私が見たヨーロッパで好走している馬は、ほとんどの馬が「見栄えのしない華奢に映る馬」だと思います。バゴとかも見栄えがしませんでしたし、ウィジャボードなんてホント鶏ガラのように華奢な馬でした。

 なので、本番でナカヤマフェスタとヴィクトワールピサのどちらが上に来るかといえば、私はナカヤマフェスタの方を推したいですね。本番で頭数が増えてペースが速くなれば、更にレースの質がタフになりますし、そういったところでこそこの馬の良さが生きると思います。

 ディープインパクトは本当に強い馬でしたけど、こういう欧州の競馬を制するタフさという意味では、日本にいる種牡馬の中ではステイゴールドは最強なんじゃないかと思いますね。

 本番が非常に楽しみです。

 ちなみに、同じネオユニヴァース産駒でもロジユニヴァースが行っていれば、こちらはタフさを持っているタイプなので、もしかして勝ったかも。

 今回は馬券に関係のない話でしたが、今の阪神芝は力が要る印象。馬場が荒れてもっと力の要る馬場になってきて、更に雨でも降ろうものなら、先ほど挙げた「タフな馬」が好走しやすい馬場になりますので、その辺りは注意してください。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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