先週発売された『ポケット版 恐怖の大穴血統辞典』では、種牡馬別の距離変更成功率が載っている。例えばこれを使うと、その種牡馬が芝1400mに短縮で出てきた場合の期待値が分かるわけだ。
そのデータをさらに有効に使うには、コースごとの短縮成功率を知っていると便利だ。つまりコースごとの成功率と種牡馬別の成功率の両面から、今回の期待値を割り出すことが出来るので、より精度が上がる。
ということで、今回は開催中の京都から、京都芝1400mについて見てみよう。
京都芝1400mには、内回りと外回りがある。この2つはかなり特徴が違うので、その辺りをしっかりと押さえておきたい。
2つのコースで、特徴的に違うところは前走での位置取りだ。
内回りの場合、前走逃げた馬は単勝回収率42円、複勝回収率73円と低い。
これに対して、外回りの場合は、前走逃げた馬は単勝回収率142円、複勝回収率98円と極めて高い数字になる。
ちなみに前走3角2番手でも、内回りは単勝回収率70円、複勝回収率67円と低く、外回りは単勝回収率94円、複勝回収率88円と高い。さらに前走3角3番手でも、内回りは単勝回収率41円、複勝回収率71円に対し、外回りは単勝回収率146円、複勝回収率78円。やはり内回りより外回りの方が、前走先行していた馬の回収率は高くなっており、その差は歴然である。
これは小倉芝1200mで見た現象と同じことを意味する。
つまり、外回りの方がペースが緩いのでレース摩擦が少なく、結果として前走前に行っていた馬の回収率が高くなる。逆に内回りでは激流になりやすいので、前走前に行っていた馬は揉まれる流れを嫌がるわけだ。直線が長い方が、前走前に行っていた馬が有利になる。一般的に考えればおかしな話だが、M的なステップ理論からすれば、普通の現象である。
もちろん、内回り自体は逃げ馬に不利なコースというわけではなく、逃げた馬の単勝回収率は142円、複勝回収率は136円となっている(どのコースでも逃げた馬の回収率は高くなるものだが)。つまり、今回逃げるかどうかは別として、前回逃げた馬に不利なのが京都1400mの内回りというわけだ。
ここまでは、前回まで見てきた小倉芝1200mとまったく同一の構造をしていたわけだが、短縮ショックを調べると、また違った様子が見えてくる。
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