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今年の2歳馬について

  • 2010年12月06日(月) 00時00分
 今週は12月の2週目。今年の2歳馬も大分出揃ってきた感じです。そこで、現時点での勢力図を整理しておきたいと思います。

 まず、今週阪神JFが行われる牝馬から。

 同レースでも人気を集めそうなレーヴディソール、ダンスファンタジア、アヴェンチュラといったところがクラシックの中心になってきそうですね。この3頭はどれも距離に対する融通性があるので、順調なら秋華賞まで楽しめる馬ばかりです。現時点ではレーヴディソール、ダンスファンタジアの能力が上でしょうが、距離が延びてくるとアヴェンチュラが有利になってきそうですね。

 他ではクロフネ産駒の2頭。マルモセーラとホエールキャプチャはマイル戦線なら前記3頭とも大きな差は無いはず。特にホエールキャプチャの方はしなやかな身のこなしで、クロフネ産駒にしては母父サンデーならではの運動神経を感じさせる馬です。前々走が逃げ切り、前走が出遅れての追い込みと、どこからでも競馬ができますし、かなりの潜在能力を感じさせる馬です。

 ここに出走しない組では、デビュー2連勝のドナウブルー、その2着に入線したケイティーズジェムもなかなかの好素材。特に前者は牝馬では珍しいディープインパクト産駒の素質馬。前走の競馬内容も良かったですし、これもクラシック戦線に乗ってきそうです。

 牡馬の方は私が見た印象で特に良かった馬は2頭。ディープインパクト産駒のトーセンラー、ハーツクライ産駒のウインバリアシオンですね。前者はディープインパクト産駒によくいるタイプの速い脚を長く使えるタイプ。一瞬の加速という点ではそれほどではありませんが、加速しだすと止まらない感じです。ディープインパクト産駒は多くの産駒がデビューしましたが、関西馬ではこれが一番かなと思います(ちなみに今週のエリカ賞に出走予定ですね)。

 ウインバリアシオンはデビュー戦、野路菊Sと2連勝。こちらはハーツクライに良く似た脚長の体型。その割に不器用なところが無く、早めに先団に取り付いて、直線でキッチリと伸びます。こちらもかなりのセンスの高さを感じさせます。

 共に当然クラシック戦線を賑わす馬になるでしょうし、ダービーまで視野に入る馬だと思います。

 他では、トーセンラーに新馬戦で負けて、2戦目でアドマイヤカーリンを下したハーバーコマンド、軽い馬場なら強いはずのアドマイヤカーリンあたりも有力です。あと、レースしか見ていませんが、新馬戦を圧勝したサトノオーも上がってきそうですね。東スポ杯を制したサダムパテックは2000mくらいまではこなせそうですが、本質的にはマイルくらいが合いそうです。

 マイル、短距離路線では先述のサダムパテック、京王杯2歳Sを制したグランプリボス、といったところが有力。ただ、潜在能力が一番高いのはラトルスネークだと思います。折り合いが全てですが、折り合いがつけば驚異的な脚を使いますし、安藤勝騎手とか腕っ節の強い外人騎手あたりが乗ればタイトルを獲れる馬だと思います。

 現状はこんなところでしょうか。今週の阪神JFやエリカ賞の結果で、ある程度見えてくるものがあると思いますので、じっくり観察しておきたいと思います。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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