新潟と小倉の2歳ステークスの勝ち馬はいずれも牝馬、それも、サンデーサイレンス初年度産駒を父に持つという共通点がありました。ワナの父フジキセキは、SS産駒のG1初制覇、メイプルロードの父ジェニュインは皐月賞で産駒初のクラシック制覇と、この面でも記憶されている種牡馬です。
名種牡馬サンデーサイレンスの影響力の大きさを、改めて思い知らされました。
ところで、両ステークスとも大のつく本命馬が、いずれも、よもやの敗戦を喫する結果でした。
まず、新潟2歳Sのマルロス。ダリア賞のレコード勝ちが差し切ってのもので、追えば追うほどいくらでも伸びるのではないかという頼もしさ。ところが、中団から長い直線、内を狙ったところが一瞬出る鋭さがなく、鈍い動きで3着に終わっていました。どうも、あのもがき方は、馬場のせいではないか。16頭立ての3番枠、通常なら好枠であるものが、荒れてしまった内コース、自らの時計はつめていたのに、外からの2頭に置かれてしまいました。
小倉2歳Sの大本命チャニングガールは、初戦が追ったところなしの大楽勝で、気性に問題がなく、抑える競馬も大丈夫となれば、まず負ける筈がないとなります。
レースでも、逃げ馬に並びかけていつでも先頭に立てる勢い。ところが、これまた馬場の悪い内側を走らされたせいか、追われてもちっとも伸びずで4着。馬なりでいたのに初戦のタイムを下回るとは、全くわからないものです。もしかしたら、端で思うほど器用なタイプではなく、初戦のように一気呵成に走ったほうがいいのかもしれません。
ふたつのステークスを見て、荒れたインコースの状態が気になってばかりいました。新潟はあとひと開催、BからAコースに広げた効果がどう出てくるのか、このことは、案外重要なのかもしれません。