弥生賞はご存知の通り堅い重賞である。どんなデータをいじっても、地味めの結論しか出てこない。
そこで今回は、馬券上の有用性がありそうな、そうでもなくて単なる豆知識のような、そんな話を書いてみたい。
弥生賞というと2001年のサンデーサイレンス掲示板独占の記憶などもあり、SSが強いレースという印象が強い。
しかし実際のデータを見てみると、過去10年のSS系は[5-4-5-35]で勝率10.2%・連対率18.4%。全馬平均が8.8%と17.4%だから、それを僅かに上回っているだけである。しかも回収率は単14%・複68%と低い。
その原因は簡単だ。とにかくSS系の絶対数が多すぎる=分母が大きすぎるために勝率・連対率を伸ばそうにも限界があるわけだ。しかも人気サイドの馬が馬券に絡んでいるので回収率も伸びない。
さて、ここからが豆知識的になるのだが、同じSS系(過去10年の出走馬)を社台グループの生産馬とその他の馬に分けた場合、成績はどのようなバランスになってるか想像できるだろうか?
答えは社台グループ生産馬が[5-3-4-18]、それ以外が[0-1-1-17]。しかも、唯一の連対はいまは無き早田牧場産のアドマイヤジャパンであり、その母ビワハイジはいまではノーザンファームの繁殖牝馬だ。
11年前以前まで遡ればスペシャルウィークやオースミサンデーがいるが、過去10年についてはいま書いた通り、非社台系でSS系という馬はかなり押されている。
そこで今年の興味は、この傾向が続くかどうか? ということだ。特別登録ベースでSS系は11頭いるが、社台系が6頭に非社台系が5頭といいバランス。しかも後者にオールアズワンやデボネアのような前走重賞2着馬がいる。そろそろ非社台系の反転攻勢があるのか? という点に注目したい。