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難しい、阪神大賞典の穴狙い

  • 2011年03月15日(火) 11時00分
 まず最初に、このたびの震災で被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。まだ事態は推移中であり安易に先のことを話せる段階ではありませんが、日本中が力をあわせて復興、そして競馬の日常回復に努めていければと思います。

 中央競馬の開催については、随時JRAからアナウンスされます。この原稿を書いている時点で3月いっぱいの中山開催は中止すると決まりましたが、今後さらに発売要項などが変わる可能性があります。常に主催者からの発表をご確認くださいますよう、お願い申し上げます。


 阪神大賞典といえばかつては堅くてどうしようもない重賞だったが、最近ではちらほらと人気を覆す結果が出ている。

 過去10年、前走でどのクラスに出走していたかを振り返ると、おおざっぱに言って「格上組」である前走G1・G2出走馬が53頭、これからG1レベルに挑んでいこうという馬が多く含まれる前走G3以下出走馬が55頭で、だいたい半分ずつになっている。

 普通に考えると、格上組から人気サイドの堅い軸を選びつつ、格下組から人気薄で馬券に絡む上がり馬タイプを選ぼう、となるところである。
 その通りでよいのかを確認してみよう。

 馬券に絡んだのべ30頭を分類すると、格上組から20頭、格下組から10頭。これはだいたいイメージ通りだが、「5番人気以内」「6番人気以下」で馬券に絡んだ頭数を分類すると、

       5番人気以内 6番人気以下
G1G2組    17頭     3頭
G3以下組    8頭     2頭

 ということで、結局バランスに大差はない。格上組からでも格下組からでも、6番人気以下から馬券に絡む馬を選ぶのは容易ではないのだ。

 では、その難しい「人気薄3着以内馬」を選ぶうえでヒントはあるのだろうか?

 あくまで難しいのだが、ひとつあるとしたら「前走着順にこだわらない」ことだ。6番人気以下で馬券に絡んだ計5頭のうち、前走で掲示板に載っていた馬は1頭だけ。残り4頭は前走6着以下。出走数ベースでは前者が34頭、後者が30頭だから、「前走に目をつぶる」というのは重要なポイントと言えるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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