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4重賞のパドック回顧

  • 2011年04月04日(月) 00時00分
 先週は阪神競馬場で4重賞が行われました。それぞれのパドックでの感想を述べておきます。

【日経賞】
 とにかく目立ったのはトゥザグローリー。デビュー当時はモッサリとして、速い脚がない印象だった馬が、もの凄い筋肉量の鋼のような体に仕上がっていました。今回は内枠有利の馬場で内をロスなく進めた利もありますが、それにしても強い内容。パンパン馬場でのスピード勝負だと、ブエナビスタのような馬の方に分がありそうですが、ある程度力の要る馬場なら国内にはヴィクトワールピサぐらいしか負かせる候補がいなさそうです。

 ペルーサは休み明けでもキッチリと仕上がっていました。今回はゲートもまずます出て、道中もいい感じで進めましたし、収穫はあったと思います。叩いての上積みもありそうですし、次走は期待できそうです。

 ローズキングダムも仕上がりは悪くなかったですが、ちょっと馬場が合わなかった印象。もっと軽い馬場の方がいいでしょう。今回は斤量差もありましたし、巻き返しは必至です。

 ビッグウィークはもっと良くなるかと思いましたが、後肢のツナギに力が入っていない感じでした。このあたりが解消されれば。

 マイネルキッツは休み明けもまずますのデキ。こちらも叩かれて変わってきそうです。

【中山牝馬S】
 勝ったレディアルバローザは素晴らしい馬体で、パドックでは一番見栄えがしました。外枠の分本命は打ちませんでしたが、非常に強い内容で完勝。ただ、今回は斤量や馬場適性もあったので、軽い馬場でのスピード比べではしんどいかもしれません。

 ヒカルアラマンサスは大幅に体が減っていましたが、見た目はそれほど気になりませんでした。この惨敗は馬場適性もありますし、現状はマイルが一番なのかもしれません。

【大阪杯】
 とにかくキャプテントゥーレが素晴らしかったです。無駄肉がなくなり、筋肉の張りは抜群。踏み込みも非常に力強く、確勝と思えるほどのデキでした。ただ、レースは息が入らない展開で、ペースが速すぎましたね。さすがにあれでは保ちません。もう少し楽なペースなら巻き返すでしょう。

 勝ったヒルノダムールは筋肉の密度がアップした感じで、迫力ある体になっていました。また、体型的にも2000mがベストのようです。

 エイシンフラッシュはちょっと硬かった感じです。ほぐれてくれば巻き返します。

 意外と目立ったのはダイワファルコン。この母系らしく、ボリュームある体付き。今回は初の一線級相手でしたが、見せ場はありましたし、今後はこのクラスでも戦っていくことができそうです。

 リディルは寸の詰まった体型で、トモの筋肉量も多いので、現状はマイルがベストでしょう。

【ダービー卿CT】
 期待していたダンツホウテイはいいデキでしたが、今の馬場は合っていない印象。ただ、詰まった割にはよく詰めていました。

 本命視したスマートステージは、各関節が柔らかくて、非常にいいデキでした。馬場にも合っていましたし、かなり自信はあったのですが、レースでは直線で前と横が壁になり、仕掛けが遅れた分差し切れず。自信があっただけに残念です。

 キングストリートはいいデキでしたが、斤量の響く馬場で57.5kg、そして外枠は厳しかったです。巻き返す力は持っています。

 他では、ショウワモダンが良くなってきましたね。絞れて動ける体付きになりましたし、59kgでも見せ場を作りました。次、条件が合えば巻き返すでしょう。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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