このフローラSをステップにすると、オークスまで「中3週」。過去10年、オークスで1〜3着に好走した30頭は、
☆GI「桜花賞」から直行組……「20頭」
☆GII「フローラS」出走組……「7頭」
☆「スイートピーS」出走組……「2頭」
☆「忘れな草賞」に出走馬……「1頭」
となる。不思議なことに最近はほかのステップを踏んだ好走馬がいない。これはたまたまのことで、「フローラS」組は本番でも侮れないという数字にすぎないが、最近10年のオークス馬10頭のうち、「6頭」までがキャリア「3〜5戦」に集中するという記録を重ね合わせると、狙いを定めたローテーションこそが大切。オークスを勝ちたいなら「余計なレースは使わない方がいい」とはいえる。
実績から人気の中心になるダンスファンタジア、マイネイサベルの関東馬2頭。ともに関西へ遠征して帰ってきてあまりレース間隔はなく、ともにここがもう「7戦目」になる。
タフなのはなによりいいことだが、仮に2頭とも「オークス」に出走して結果を出すことを展望するなら、これまでも決して楽なローテーションではないだけに、さらに出走可能賞金は十分に足りているだけに、活力温存という視点からはちょっと心配な面もある。今回はともかくとして…。
格下の1勝馬ピュアブリーゼから入りたい。こちらはまだ1勝馬だから、活力温存などとしゃれたことは言っていられない。前回の阪神1800mでエリンコートに惜しくも「クビ差」負けてしまったが(上がり34秒8は勝ち馬を上回った)、エリンコートは人気になった「忘れな草賞」をきっちり勝っている。今度は地元の東京。2戦目に東京1800mの未勝利戦を快勝したときの後半3ハロンが「11秒9―11秒2−11秒3」。スパッと切れるタイプではなさそうだが、「ドイツの守ってきた父系」のモンズーン産駒らしく、東京向きの速い足が長続きするタイプだった。好位抜け出しを図りたい同馬に2000mの5番枠なら文句なし。かつ、2000mの距離そのものもプラスと出そうである。
ダンスファンタジアと、マイネイサベルは人気の中心だろうから、とりあえずの相手にとどめ、体が戻ってデキの良さが光るマヒナ、小柄でも距離延びて良さそうなバクシーチューン。さらには東京に移ってこそのウオッカの全妹セレブリティ,上昇中のハッピーグラス、穴馬ではモスカートローザあたりまで手を広げておきたい。