先週の皐月賞はオルフェーヴルが完勝。印を打つことはできましたが、2着サダムパテックも含めて軽視していたのが事実。netkeiba.comリニューアルに合わせて、幸先良い予想スタートを切りたかったのですが、皆様のお役に立つことはできませんでした。
ただ、まったく収穫のない週ではありませんでした。先週から開幕した京都競馬場では雨の影響を受けて、私がもっとも得意とする「京都芝外回りの標準多め坂路」が好走してくれました。
その代表例は橘S(芝1400m外回り)のファーマクリーム。近2走で凡走が続いていたため、17番人気でしたが、調教タイプは標準多め坂路。もともと標準多め坂路が好走する京都芝外回りではありますが、開幕週となれば馬場状態が良好なため、運動量よりもスピード能力の適性が重要になることがあるので、少し自信はありませんでした。
しかし1日目に雨が降って馬場が重くなっていたこともあり、馬券総合倶楽部の狙い馬として推奨させてもらいました。
直線半ばでは単勝261.9番が先頭に立つシーンもあり、WIN5でこの馬を買い目に入れていたことで一瞬ですが「2億の夢」も見ました(笑)
結局、ツルマルレオンに差し切られて3着に終わりましたが、複勝配当は4180円。久しぶりに京都芝外回り特有の超人気薄複勝を標準多め坂路で的中することができました。
来週以降のお天気については予想できませんが、開幕週を雨で競馬したということで、馬場は荒れているはず。
それを裏付けるように、馬場が乾きつつあった12Rの芝1600m外回りでも「坂路で本数多く」の同型である乗込坂路のリバーハイランドがメンバー最速の推定上がりを使って3着しています。
特に1400、1600mといった距離では「スパルタ坂路」「標準多め坂路」「乗込坂路」を見つけたら人気や実績を無視して狙うべきでしょう。
では今週末に行われる天皇賞春はどうでしょう? 3200mという距離だけに坂路だけでは少し頼りなくなってしまいます。理想は2009年の勝ち馬マイネルキッツと同じ「標準多め併用」がベストです。
古く遡れば、2004年1着イングランディーレ(10番人気)、2007年エリモエクスパイア(11番人気)といった人気薄で連対を果たした馬も標準多め併用でした。
また昨年16番人気で3着したメイショウドンタクの「一杯平均トラック」も侮ることができない調教タイプ。2005年2着ビッグゴールド(14番人気)もこの調教タイプだっただけに、勝ちこそありませんが、トラックで目一杯に追ってくる調教には要注意です。
しかし、これ以上に重視しなければいけない調教パターンが天皇賞・春にはあります。
それは今週の最終追いを終えなければ、該当馬が分かりませんので、週末のコラムで対象馬を紹介させていただき、理由を解説したいと思います。
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▼調教Gメンとは?
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例:一杯)を確認するだけでOK。
▼調教コース&調教タイプの考え方
調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「
一杯平均坂路」に分類される。
▼調教コース一覧
【トラック】ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。
【坂路】坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。
【併用】トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。
【トラック主体】トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。
【坂路主体】トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。
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