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天皇賞のパドックレポート

  • 2011年05月03日(火) 18時00分
 先週は天皇賞が行われました。雨や人で見辛いパドックとなりましたが、その感想や今後への指針を書いておきます。

 1着のヒルノダムールはボリューム感たっぷりの好馬体。ただ、それほど背丈が高くありませんし、これまでのレース振りから2000mがベストという印象を持っていました。流れがこの馬向きになったということもありますが、結果として距離は大丈夫ということ。馬体の完成度が非常に高くなっているので、距離が短くなる宝塚記念とかは更なるパフォーマンスを発揮できるのではないかと思います。筋肉量が多いので、阪神も京都より合うと思います。逆に府中のような溜めてヨーイドンの勝負になるようなコースは合わないと思います。

 2着のエイシンフラッシュは、非常にドッシリとした馬体になっていましたし、やっとこの馬本来のデキに戻ってきました。ただ、前走の大阪杯でもそうでしたが、枠順が外過ぎたあたり運が無かったですね。宝塚記念の条件は今回よりも合うはずですし、こちらも再度の好走が期待できそうです。

 3着のナムラクレセントはデキ自体は素晴らしかったと思います。また、この条件が向くのでしょう。出遅れて途中から捲っていくような形でも最後までしぶとく食い下がりました。今後も長距離なら活躍が見込めそうです。

 4着のマカニビスティーは馬場が渋っていたので、もしかしたらとは思いましたが、大健闘の4着。今後もダートの長いところなんかに使われれば良い成績を残すと思います。

 5着のトウカイトリックは9歳馬ながら若々しい馬体。もう一絞りあれば勝ち負けになったのではないかと思います。流れも向きましたが、やはりステイヤーとしての資質は高く、もし来年まだ走っているようなら、来年も警戒は必要だと思います。

 6着のマイネルキッツは多少余裕残しも良いデキでしたが、流れが合わなかった印象。ただ、昨年や勝った年ほど良くも見えませんでした。

 7着のビートブラックはツナギがあまり長くないですし、筋肉の質も硬めなのでこの距離はちょっと長いと思います。2400mくらいが合いそうですね。

 8着に敗れたペルーサは良質の筋肉を豊富につけた素晴らしい馬体での登場でしたが、距離面でこの距離は長いと思います。2000m〜2400mなら今回勝ち負けした2頭とも良い勝負ができると思います。ゲート難が解消してきたのも良い傾向です。

 ローズキングダムはビッシリ作りこんできて、この造りなら距離もこなせると思ったのですが、造り込んだ分か、精神面でエキサイトしてしまいました。また、今回のような出入りの激しい流れも向きませんでした。府中の2400mとかでじっくりと溜めて乗るのが合っているでしょう。

 トゥザグローリーは馬体面では悪くありませんでしたが、あれだけ引っ掛かってしまっては…。力の要る馬場の2000m〜2400mあたりがベストでしょう。

 ちょっと期待していたフォゲッタブルは、まだ体が重かった印象です。それでも途中、見せ場を作ったように、この条件は合っていました。まだ5歳ですし、長めの距離ならどこかで一発あっても良いと思います。

 天皇賞はこんな感じです。

 青葉賞はウインバリアシオンが強かったですね。かなり評価していた馬なので勝ってくれてホッとしています。脚長で不器用なところがありますし、全体の関節が緩いので仕上げも難しいと思いますが、今回はキッチリと絞れて良い感じになっていました。これなら本番でも好勝負になると思います。

 ショウナンマイティはモニターで見て良く見えましたが、結果はもっと溜めた方が良かったかも。是非ダービーに出走して欲しい馬でしたが、仕方がありませんね。もっと良くなる馬ですし、秋以降の活躍に期待です。

▼古澤秀和氏の活動、理論の詳細などは「古澤秀和の競馬予想」へ

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

馬券総合倶楽部にて予想提供中!

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