早いもので、もう今週末はオークス!
みなさん、オークスと言えば何を思い出しますか? 僕は未だに、昨年のGI史上初のアパパネ、サンテミリオンの同着優勝が忘れられません。
今年も、昨年同様の名勝負が行われそうな予感がします。
まずは、桜花賞馬のマルセリーナ。運動しているマルセリーナのお尻の張り具合は素晴らしく、前後どこから見ても余分な脂肪のないスッキリした馬体。
あまりに見事なので、お尻の写真を…と近づいたら、尻尾で振り払われてしまいました。やはり、乙女のお尻を撮影するのはマナー違反だったようで…。
さて、気を取り直して、立派なお尻のことを担当の大當助手にそのことを話すと「そうやろ〜」と嬉しそうな答えが返ってきました。
「桜花賞のときは、まだ足りないな〜って思ってたんだけど、その後自分でどんどん体を作っていったって感じだね。仕上がってきたな。距離? 馬体がしっかりしているし、走ることが楽しくてしかたないって雰囲気だから大丈夫でしょ」(大當助手)
そんなマルセリーナの水曜の追い切りは、CWで長めに追うという「いつもの松田博厩舎パターン」でタイムは81.8-12.5秒。
大當助手は「終い12秒台は問題なし」と満足そうでした。
また、「抜け出してからの脚もあるし、ディープの仔だから軽いフットワークを使ってくれる。三冠に向けて、ここは踏ん張りたいね」とのことでした。
ちなみに、大當さんのお父さんである清治さん(現庄野厩舎所属)は、かつて伊藤雄二厩舎でマックスビューティを担当していました。
「マックスビューティが桜花賞を勝ったとき、父は今の僕と同じ年だったんです。だから、オークスは負けられない一戦なんです」と大當さん。
桜花賞&オークスの親子制覇なるか!?
偉大なるベテラン厩務員を父に持った大當の戦いに注目です!
親子制覇といえば、グルヴェイグもそう。母エアグルーヴは、96年のオークスを武豊騎手の手綱で制しています。
角居先生は「この仔の持っている運の強さを感じますね。もちろん、高い能力はあります。しかし、歩様が硬かったこともあり、なかなか良さを発揮することができませんでした。
そこで、ジョッキーにアドバイスをもらって調整をしたんです。おかげで、素質を開花させて矢車賞(5/8、京都芝1800m)を快勝することができ、900万条件の馬ながらクラシックに挑戦することができるんですからね。本当に運がある馬です。ですから、この一戦を大切にしたいと思っています」とおっしゃいました。
なんでも、お母さんのエアグルーヴは牧場の女ボスだったそうで、グルヴェイグは牧場で大切に育てられたんだとか。おかげで、お嬢様らしく気品高い女の子に育ちました。それだけでなく、レースセンスも抜群にいいですよね。
さて、馬房をのぞくとそこには四位騎手の姿が。グルヴェイグに何やら話しかけているので、人馬そろっての作戦会議…かと思いいましたが、ちょっとお邪魔させていただくことに。
で、さっそく四位さんに「この馬のいいとことは?」と質問してみました。
「良血らしい風格のある馬だよね。乗りやすい馬っていうか…、乗りやすく乗らないと、乗りやすくならない馬」
…なんだか、禅問答のようです。
ですが、人馬一体になったときの強さはピカイチってことですよね。
これは楽しみです。
ですが、桜花賞では4着と悔しい思いをしたメデタシ。
陣営は、今度こそ! と巻き返しを狙っており、水曜の追い切りは坂路を単走で54.6-13.2秒で気合いの走り。
「やればいくらでも時計が出せる馬だからね。オーバーワークにならないようにしました」(東田助手)とのこと。
さらに、東田助手曰く「ゲートを嫌うとことがあるので、入念に練習をしています。1勝馬とは思えないほど成長していますよ。走るごとに、いい動きをするようになっていますこれまで、崩れない安定した走りをしてきたし、根性がある。」と自信を持って語りました。
根性に関しては、手綱を取る浜中騎手も言っていましたね。また、「競馬場に入るとスイッチが入り、僕のGO! サインに応えてくれるんです」とのこと。
しかし、ともするとテンションが心配なメデタシですが、担当の喜友名厩務員は、「テンションは高くなるけどね。でも、そうならないと、いい競馬はできないですよ」と一言。
まるで気にした様子はありませんでした。
春の牝馬クラシック最終戦ですから、どの厩舎を気合い十分。
さて、僕個人としてはハッピーグラスにもがんばってほしいなと思っています。この馬の母ビッグパッピーに乗せてもらっていたんですよ。思いで深い馬の仔なので、いい走りをしてくれると嬉しいですね。
このほかにも、桜花賞で善戦した馬たちが出走しますから、接戦が予想されます。
力のある馬同士の、熱い戦いが楽しみですね。