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未来のダービー馬を紹介

  • 2011年06月02日(木) 18時00分
みなさん、こんにちは。

先週の競馬では、スペシャルピースとサクラアドニスが勝利!2頭とも能力はあるのに、なかなか勝ち上がることができなかったので嬉しかったですね。

また、ボリュームゾーンとタニノスバルは2着。馬場の悪いなか、どちらもがんばってくれました。

さて、そんな先輩たちに続け! とデビューを待っている今年の2歳馬のお話を先週に引き続きさせていただきたいと思います。

最近、よく様子を聞かれるのはプールマシェール(牡2、父ジャングルポケット×母シェリール)のことですね。おそらく、半兄のムスカテールのレースがあったためとも思われますが、この馬自身の期待度も高いということだと思います。

僕もクラシックを狙える1頭ではないかと期待しているんですよ。ジャングルポケットに母父サンデーサイレンスという血統は、これまで活躍馬をたくさん出していますからね。そのほか、近親にはアドマイヤビッグやダイワカーリアンがいる良血です。

現在、ノーザンファーム早来で調整されており、順調に乗り込まれています。僕が乗った感触では、バテないしスタミナもあるので長距離に向いているのではと感じました。デビューは秋以降になりそうです。

また、チェスナットバロン(牡2、父フジキセキ×母ベルベットローブ)もファンのみなさんの間で話題になっているようですね。

アドマイヤサガスの全弟ですが、お兄さんとはややタイプが違うように感じています。おそらくですが、オーナーはこの馬にカネヒキリをイメージしているんじゃないでしょうか。毛色も栗毛ですし。

たしかに、ダートで走りそうな雰囲気をしていますね。でも、僕の感触では芝もいけそうだと思っていますので、幅広い活躍ができそうで楽しみな1頭です。

そうそう、今年の2歳馬たちはお母さんの実績がすごい! という馬もいます。

トニフィカーレ(牝2、父スペシャルウィーク)のお母さんヴァージニーはブラジルGIを3勝、アメリカGIを1勝し、生涯成績10戦8勝2着2回という女傑です。

トニフィカーレ自身は大きな馬体をしていますが、動きは上々と牧場での評判もいいようですね。デビューは秋頃の予定。芝中距離に向いていそうなので、オークスを目指したいと思っています。なので、デビューしたら一度東京を経験させるのもいいかなと考えているところです。

トニフィカーレは「元気づける(伊)」という意味だそうなので、明るい話題を提供できるような素晴らしい走りをしてくれることを願っています。

そうそう、今年の新種牡馬の子供たちもいますよ。

まずは、ガーネットカラー(牝2、父ダイワメジャー×母マミーズジュエリー)。お父さんと同じ大流星があって、そっくりの顔をしています。

ダイワメジャーは、現役時代なかなかやんちゃでしたよね。そんな、走りに対して前向きなところは父譲り。乗ると素直で、とても扱いやすい馬です。両親の“いいとこ取り”をしたって感じでしょうか。素直な性格なので、仕上がりが早そうだという印象を持っています。

スピカシチー(牝2、母ミスザイール)も新種牡馬アドマイヤムーンの仔です。

優れたスピードを持っていますし、乗り味もいい馬ですね。距離は中距離に適正がありそうなので、桜花賞を目指したいと思っています。しかし、芝だけでなくダート適正もありそうです。

このほかにも、お祖母ちゃんがエクリプス賞最優秀古馬牝馬のサトノインスパイア(牡2、父Discreet Cat×母ラグジャリークラス)や、アニメイトバイオ(牝4)の全弟のフォントルロイ(牡2、父ゼンノロブロイ×母レーゲンボーゲン)など、期待の馬たちがたくさんいますので、デビューが決まったら、またご紹介させていただきますね。

どの馬も順調にきているので、これからも馬の成長に合わせて調整していきたいと思っています。夏から秋にかけて順次デビューしていく予定なので、みなさん応援してあげてください。

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1990年3月3日に栗東所属で騎手デビュー。同年4月22日に初勝利。以降、平地障害共に騎乗し、94年キンセンアラシで中京障害Sを、00年武蔵野Sをサンフォードシチーで重賞制覇。07年2月20日に現役引退。通算成績は3186戦218勝。 08年に調教師免許取得、同年9月開業。37歳という若さと、騎手時代、調教助手時代を通じて松田国英厩舎や角居勝彦厩舎という名門厩舎で腕を磨いてきた実績により、開業当初から大きな注目を集めた。これまでJRA通算18勝(7月27日現在)を挙げ、09年7月8日にはジャパンダートダービーをテスタマッタで制し、開業1年目にして交流GI制覇という快挙を遂げた。

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