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netkeiba

現4歳は最強世代?

  • 2011年06月21日(火) 12時00分
 今年の4歳世代は強い、と評判である。早くも最強世代とまで呼ぶ人もいる。

 そもそも、強い世代弱い世代の定義がどうなっているのかも曖昧なところだが、たとえば宝塚記念を対象にするなら、同一世代が2勝以上していたら強い世代と定義していいかもしれない。なにしろ、1世代1回ずつ勝つのが自然なわけで、それを超えたら強いと考えられるわけである。

 2勝くらいでは足りない、と思われるかもしれないが、同一G1を同一世代が3勝以上するというのは相当に難易度が高いことである。宝塚記念を例にとると、平成以降にデビューした世代で同一世代が3勝しているのは現24歳世代(メジロライアン、メジロパーマー、メジロマックイーン)だけだ。これが有馬記念だと、昭和の終わりから平成のはじめにかけて3勝した現26世代が最新の例になる。ちなみにオグリキャップが2回優勝しているので実質は2頭だ。

 つまり、現在と4歳世代が今年と来年以降の2回宝塚記念を制することができたら、十分にレベルが高いと言うことができることになる。先述した現24歳世代以降で、複数回優勝は現9、15、19、21歳世代の4世代しか成し遂げていない。

 ちなみに、これらの世代が優勝するときは、2、3着に同世代の穴馬がくっついてくることが多いように思える。24歳世代の場合はイクノディクタスやオースミロッチ、タイイーグル。メジロパーマーの時は2着カミノクレッセのほうが人気でパーマーが人気薄の立場だった。

 21歳世代はビワハヤヒデ優勝時に6番人気ダンシングサーパスが3着。19歳世代は穴馬は絡んでいないが、96年に同世代による1〜3着独占を実現。現15世代はホットシークレットや4歳時のメイショウドトウが人気薄で馬券に絡み、9歳世代はエイシンデピュティ優勝時にインティライミが11番人気3着した。

 いまの4歳世代を最強と信じている人は、ヒモに同世代の人気薄馬を忘れずに入れておこう。もっとも、人気薄を連れて優勝するのが今年でなく来年か2年後である可能性もあるのだが。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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