宝塚記念は、上半期を締めくくるGI。ファンのみなさんの1票が、出走馬を決めるグランプリレースです。
今年の注目はなんといっても、ブエナビスタですよね。ですが、僕は穴狙いでいってみよう! ということで、藤原厩舎へ直行しました(いや、ダービー馬なんだから、穴じゃないか…)。
すると、ナイスタイミングで調教上がりのエイシンフラッシュに会えましたよ〜。洗い場でシャワーを浴び、気持ちよさそうにしているところを、じっくりと見せてもらいました。
トモの張りもよく、全身の筋肉からは切れ味のよさを感じさせましたね。担当の久保助手も、「古馬になって貫禄がでてきたね。精神面もしったりしてきました」と頼もしそうに愛馬を眺めていました。
また、惜しくも2着となった前走の天皇賞・春を「入りの激しいレースで厳しい内容だった。でも、そのなかでしっかり折り合ってレースができたのは大きな収穫でしたね」と振り返っていました。
で、今回ですが「乗替わりなので、安藤騎手に追い切りに跨ってもらい、感触を確かめてもらいました。乗り心地のいい馬だなって言ってくれましたよ。今回も強い馬たちとの対戦になりますが、今のフラッシュの力なら五分で戦えると思っているので、レースが楽しみなんですよ」と笑顔。
今度こそ、2つめのGI制覇がなされそう!? ワクワクしますね。
続いて、驚異の5頭出しで臨む池江厩舎へ。
そのなかの番長各ドリームジャーニーは、1年2か月ぶりに池添騎手を背にしたCWコースでの追い切りを行いました。
追い切りを終えた池添騎手は「1週間前に乗ったときは、まだ仕上がっていなかったけど、今日はラストもしっかり伸びてくれて、ドリジャニ特有のピッチ走法が帰ってきたと感じました。坂路では馬体が増えるので、CWで追って少し絞るぐらいの方が動きはよかったですよコースで追い切れるのは、状態がいい証拠です!」と、相棒のよさを猛アピール!
そして、最後に「これが最後というつもりでがんばります!」と一言。気合いの入り方が半端じゃありません。
もちろん、池江先生も「昨年は結果を出せなかったが、オルフェーブルの兄としての名誉をかけてがんばってもらわないと!」と気迫のこもったコメント。
「球節の状態も安定しているので、後がないつもりで仕上げました。能力が高いので、この馬の底力が出せたらチャンスはあると思っています」(池江師)
気分は背水の陣といったところでしょうか。それほど、渾身の仕上げをしたということですよね。これは、あなどれません。
そして、前走の天皇賞・春を14着で敗退したトゥザグローリーですが、先生は「大型馬なので夏負けの兆候が少し出てきていますが、今日の追い切りではいい動きをしてくれました。現役トップクラスの馬ですから、このぐらいは動いて当然だと思っています。でも、まだ若さが出るんですよね。それが、前走だったと思っています」と話してくださいました。
今回のレースでのライバルは? とうかがうと「暑さと自分自身かな」と先生。「これに打ち勝ってくれれば、結果はついてくると思います」と自信をのぞかせました。
鞍上を任されているユーイチは、「1週間ごとに、いい動きをするようになっているよ、休養明けからは、乗りやすくもなっているしね。その分、ガツンとくる強い感触がなくなったのは気になるけど、もともと高い潜在能力の持ち主だからね。日経賞のときの走りを思い出してもらえるとね」と話してくれました。
その他にも、池江厩舎からはトーセンジョーダン、トレイルブレイザー、フォゲッタブルが出走。どの馬がきてもおかしくない、完璧な陣容で春のグランプリに臨みます!
さて、きらびやかなメンバーの中で、僕が一番注目しているのはルーラーシップ。前走の金鯱賞で、はゲートで大きく遅れたにもかかわらず、直線では掻き込むような脚を使って快勝。すごいパフォーマンスを見せてくれましたよね。
しかし、今回もゲートは心配? そのあたりを角居先生にうかがうと「もともとゲート内でゴソゴソする癖があるんですが、あのレースでは一番悪いタイミングでゲートが開いてしまいましたね。グランプリレースで、あのような出遅れをしたら通用しませんからね。もう一度しっかりゲート練習をします」とのことでした。
また、「レース後は、思ったほど疲れは出なかったので、早いうちからしっかり調教をしてきました」ということで、水曜の追い切りでは総仕上げ。CWコースで、外にマゼラン、自らは内をでの併せを行いました。
馬体が合うと、火がついたように闘争心を見せ、しっかりした走りで前を抜き去ると、終いはしっかり伸ばしてフィニッシュ。
この内容に先生も満足な様子で、「1戦ごとに力をつけてきましたね。もっと、よくなると期待させてくれますよ」よおっしゃいました。
たしかに、厩舎で見るルーラーシップは、柔軟そうないい筋肉をしていました。少し背が伸びたのかな? 脚も長いんですよね。
ルーラーシップの馬名の由来は、支配者の位、統治者の支配権。その堂々とした馬体に、その名に恥じないすばらしさを感じました。
さて、金鯱賞ではルーラーシップの3着となり、今回雪辱を果たしたいのはアーネストリー。
昨日の追い切りでは、佐藤哲三騎手を背に坂路を単走。ラストは左から4発鞭が入りましたが、ヨレることもなくしっかりとした脚で走り抜けました。動きも馬体がグッとしまったキビキビしたもので、よかったですよ。
この内容に佐々木先生は「100点満点だよ! 今年は爪に不安がない分、しっかり動けるんだよね」と笑顔。
レースに臨んでは「この馬の持ち味は、先行と粘り込み。それで負けたら仕方がない」とあくまで、アーネストリーの競馬に徹する構えです。
自らのペースを守り、ライバルたちを倒すことができるのか楽しみです。