非サンデー系の内国産馬ではメイショウボーラー、ローエングリンが、外国産馬ではアサクサデンエンらが早くも産駒を競馬場に送り出す。
メイショウボーラーは2歳7月にデビューし、無傷の4連勝で小倉2歳S、デイリー杯2歳Sを制した。その後、朝日杯FS2着、皐月賞3着、NHKマイルC3着とGIを勝ち切れず、このまま早熟で終わるかと思われたが、ダートに路線を変更して見違えるばかりに変身した。
母の父ストームキャットは北米リーディングサイヤーで、母系はアメリカの名牝系がベース。血統背景は輸入馬と少しも変わらないが、クラシックに実績がないこと、人気のサンデー系でないこともあって、シンジケート総額は7150万円(110万円×65口)という安さだ。
不況にあえぐ浦河にとっては、救世主的な存在と言える。血統的な特徴は、タイキシャトル産駒のイメージそのままでかまわないだろう。
ローエングリンは父がジャパンCの覇者シングスピールで、母が仏オークス馬のカーリングという良血馬だ。勝ち気な気性もあって短中距離で活躍したが、血統構成はスタミナとパワーに富む。ステイヤーやダートの大物が出ても不思議はない。
アサクサデンエンは馬名からイメージする限りでは、古めかしい二流の内国産血統だが、なかなかどうして世界でも最高クラスの血統背景の持ち主だ。事実、半弟のヴィクトワールピサが今春、ドバイワールドを制する快挙を成し遂げた。
同じ晩成のマイラーで安田記念の覇者にブラックホークがいるが、血統的なイメージとしては、これとよく似たタイプだろう。
以上、4週連続で今年の新種牡馬をざっと取り上げたが、◎ダイワメジャー、○アドマイヤムーンが東西の横綱格。後は大きく開いてオレハマッテルゼ、メイショウボーラー、アサクサデンエン、ファスリエフが△で横並びという感じになる。