宝塚記念でのアーネストリーの走りはド迫力でしたね〜。
最後まで先頭を譲ることなく、日本レコードタイ記録でゴール。佐藤騎手の手綱さばきの光る一戦でした。
そのなかで、10着に終わったドリームジャーニー。レース後引退が発表され、来春から種牡馬となることが決まりました。
池添騎手とのコンビで09年宝塚記念、有馬記念などGI3勝を含む重賞7勝をし、ファンに愛された名馬がターフを去ります。
僕が池江厩舎を訪ねると、ノーザンファームしがらきに旅立つ直前のジャーニーがいました。
その悠々とした立ち姿は、まだまだ現役を続けられそう。厩舎スタッフが、「いい仔を出してくれよ」と入れ替わり立ち替わりジャーニーに話しかけ、名残惜しそうにしている姿が印象的でしたね。
なかでも、調教に跨ってきた川合助手は「もう、会えないんだよね…。うちの厩舎に初めてのGIの栄誉をくれた馬なんや。それに、お父さんはステイゴールド、母父はメジロマックイーンって、先生のお父さんである池江泰郎厩舎縁の血統で思い入れも一杯ある」と寂しそう。
馬運車に乗るジャーニーも、みんなと別れがたいのか、ゆっくりとした脚どりで乗り込んでいきました。
そんな、ややしんみりムードの中で、カフナは元気一杯。まるで「ジャーニーさんの分も僕が頑張るから!」と言っているようでした。
今週末のラジオNIKKEI賞への出走をひかえたカフナの馬体は、全体がギュッと引き締まっていましたね。
水曜の追い切りは坂路行われ、前にダノンウィスラーを置いて後ろから追いかける形。カフナは坂の途中からグングン前を追い上げていき、最後の1ハロンで馬体が併わさると、楽な手応えのまま抜き去っていきました。
脚運びもスムーズでしたし、調教後の息の入りもいい感じでしたね。心肺能力の強さを感じました。
川合助手は「背中が柔らかくて、しっかりしているから、どんな競馬もできるよ。3歳馬だから、まだ気性の激しさを見せることもある。皐月賞のときは、東京の待機馬房内で入れ込んでしまって、あの結果になってしまった。でも、もともと能力のある馬なので、落ち着いてスタートが切れればいいと思うよ」と自信をのぞかせました。
う〜ん、ダービー馬・オルフェーヴルにも乗っている川合さんの言葉ですからね。これは、信頼できそうです。
ぜひとも、カフナにはドリームジャーニーの分も活躍してほしいですね。
さて、その後橋口厩舎を訪ねると「はなれ」でダーズンローズが調教を終えてくつろいでいました。つやつやした馬体が黒光りする、綺麗な馬でしたよ。
この、母ローザネイという、橋口厩舎と縁の深いバラ一族に生まれた馬をを担当していいるのは柴田助手です。
ダーズンローズは馬房内でたっぷりと水を飲ませてもらって一息ついたら、そのまま洗い場へ移動。そのタイミングは、馬のリズムに合わせてのもので、そのコツをつかんでいる柴田さんはスゴいな〜と感じました。
柴田さんは「心配なのはゲートかな。でも、大きく出遅れなければOKだよ。今回は軽めの調教だったけど、体も歩様も軽いんだ。だから、前々走のような強い勝ちっぷりを見せてくれるといいな。これまで、大きく崩れることもなく、安定した走りを見せてくれているので、ここらで一発あるかなと楽しみにしています」を笑顔で答えてくれました。
橋口先生も「バラは秋に向けて咲く準備をしておかないとね」と意味深な笑顔でしたからね〜。なにか、やってくれそうな予感がします!
さて、強いメンバーが揃ったこのレースですが、僕が注目しているのは2連勝でここに臨むフレールジャック。
友道先生は「体調面が心配だったので、遅いデビューとなりました。でも、2連勝してから、力が出てきた感じがしますね。前走後は短期放牧に出してリフレッシュさせました。2週間前に帰ってきて、ここを目標に仕上げてきましたからね」と自信の笑み。
また、先生は鞍上を任せる福永騎手に「最初から、ずっと見てくれているので安心して任せられます。この馬は、普段から大人しく、手がかからないんですが、繊細な面もあります。ですから、ガンガン行くタイプの騎手より、当たりの柔らかいユーイチ騎手のような騎手に任せてきたんです」と絶対の信頼をおいています。
レースに関しては「今回は輸送もあるし、メンバーは強いし、こちらはキャリアが浅いし…ということもあって、すんなりとはいかないでしょう。それでも、どこからでもレースができ、最後にいい脚が使える馬なので、楽しみにしています」とのこと。
先生の信頼を得て騎乗するユーイチ騎手は、「センスがよくて、能力も高いと感じるね。また、乗りやすい馬なので、安心して跨ることができる。走るごとに力を付けているので、楽しみ」と話してくれました。
馬自身も歩様が柔らかくて、張りのあるいい馬体をしているんですよ〜。これは、要注目馬ですよ!
では、日を追うごとに暑くなってきましたが、週末は元気に競馬場で合いましょう!