先週は関西圏で重賞がなかったので、所々からつまんで回顧をしておきます。
ちょっとショックだったのは日曜日京都の新馬戦。レッドクラウディアはこの時期の牝馬とは思えない馬っぷりと完成度。トモの張り、脚元の軽さ共に一流を思わせるもので、ここでは確勝と思いました。
それがレースではいいところなく3着と「惨敗」。敗因を考えると、返し馬で押さえてもいないのに勢いがなかったように、元気がなかった、レースとの認識がなかったということかと。また、ツナギが立ち気味なので、高速馬場への対応が弱かったということもあるかも。
ただ、後者については脚の軽さがあってこなせるはずだし、大きな敗因は前者か。サンデーサイレンス系のアグネスタキオン産駒。それも牝馬だけに、もう少し気性面で荒いところが出てきた方がよさそうです。いずれにせよ走ると思うので、先々に注目したいと思います。
ラジオNIKKEI賞を勝ったのはフレールジャック。前2走ほどのデキにはなかったように思えますが、好位追走から危なげなく抜ける楽勝振り。改めて素質の高さを示しました。
折り合い面で少し怖いところがあるので、距離は短いところの方が良いというコメントですが、体型的には2000m前後が合っているでしょう。この馬の良いところはツナギの柔軟性。今年の3歳馬のディープ産駒で父譲りのこの柔軟性を持っているのはトーセンラーとフレールジャックだけでしょう。秋が非常に楽しみな1頭です。
2着のマイネラクリマはパドックでの後肢のストライドが非常に大きく、抜群の気配を見せていました。レースでも番手からいい競馬をしましたが、勝った馬が強過ぎました。ただ、大崩れするタイプではないので、今後も堅実に走ってくれると思います。
3着のカフナは小回りの中山で出遅れは痛かったです。それでも良く差してきたように、まともに出ていればもっと差は縮まったでしょう。馬体はキングカメハメハ産駒らしい、スマートながらも筋肉がしっかり付いたもので、中山の坂は合っていると思います。少し力の要る馬場で強いタイプでしょう。
先週の京都の芝は、脚が細くてツナギが寝ている馬ばかりきていたのですが、そういった馬場に合わなかった馬から何頭か挙げておきます。
・アンノルーチェ
今回の条件には瞬発力不足。小倉の1800mがベストでしょう。馬体はかなり良くなっていたので、適条件なら巻き返します。
・オセアニアボス
デキ自体は良かったですが、馬場がまったく合いませんでした。もう少し力のいる馬場で。
・リクエストソング
馬体は良かったですが、シンボリクリスエス産駒で骨太なだけに馬場が合っていませんでした。力の要る馬場で。
こういった馬場と馬体の好走関係については、著書「馬体革命」を読んでもらえれば理解が深まると思いますので、ぜひご一読下さい。
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