函館2歳Sのファインチョイスは完勝だった。何の不利もなく、スムーズにレースを運べたことが大きいのだろうが、血統的にはまだまだ奥がありそうだ。
祖母チャイナブリーズは不出走馬だが、半兄に米GIII2勝のナウリッスンがいる。母のアフレタータは2歳の暮れにデビュー2戦目を勝ち上がり、明けて3歳1月のかささぎ賞(芝1200m)を勝ち、5歳時にも2勝を加えて通算2〜6歳時39戦4勝で引退した。
タイキシャトル産駒らしく、ベストの距離はスプリントで、マイルあたりまでが限界だったものの、仕上がりの早さとしぶとい成長力を兼ね備えた馬だった。
父のアドマイヤムーンもまた、仕上がりの早さとしぶとい成長力を兼ね備え、札幌2歳Sを勝って以降も成長を上乗せした。ドバイデューティフリー、宝塚記念、ジャパンCを勝って、堂々の年度代表馬に選ばれたのは4歳時のことである。
アドマイヤムーンは今夏の新種牡馬だ。その先陣を切って産駒が重賞を勝ったからといって、まだ「成功は間違いない」とは言えない。しかし、もし秋以降のデビュー組が、「波状攻撃を仕掛ける流れ」をつくり出すようなら、かなり楽しみな存在になってくる。
2着のアイムユアーズは、オークス馬のダイナカールから発展した一族だ。祖母のセシルカットは、名牝エアグルーヴ(年度代表馬)の1歳上の姉にあたる。
エアグルーヴら他の支流に比べると派手さはないが、コンスタントに中上級馬を出して名牝系の発展に貢献している。父がファルブラヴだけにクラシックに関しては疑問符がつくが、2歳戦やトライアル戦線でまだ稼いでくれそうだ。
1番人気のコスモメガトロンは、4着に敗れて馬券の対象にもならず、大きく期待を裏切った。しかし、父がサクラバクシンオーで母系もしっかりしている。この1戦だけで評価は落とせないだろう。