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netkeiba

まだまだ奥があるファインチョイス

  • 2011年08月12日(金) 12時00分
 函館2歳Sのファインチョイスは完勝だった。何の不利もなく、スムーズにレースを運べたことが大きいのだろうが、血統的にはまだまだ奥がありそうだ。

 祖母チャイナブリーズは不出走馬だが、半兄に米GIII2勝のナウリッスンがいる。母のアフレタータは2歳の暮れにデビュー2戦目を勝ち上がり、明けて3歳1月のかささぎ賞(芝1200m)を勝ち、5歳時にも2勝を加えて通算2〜6歳時39戦4勝で引退した。

 タイキシャトル産駒らしく、ベストの距離はスプリントで、マイルあたりまでが限界だったものの、仕上がりの早さとしぶとい成長力を兼ね備えた馬だった。

 父のアドマイヤムーンもまた、仕上がりの早さとしぶとい成長力を兼ね備え、札幌2歳Sを勝って以降も成長を上乗せした。ドバイデューティフリー、宝塚記念、ジャパンCを勝って、堂々の年度代表馬に選ばれたのは4歳時のことである。

 アドマイヤムーンは今夏の新種牡馬だ。その先陣を切って産駒が重賞を勝ったからといって、まだ「成功は間違いない」とは言えない。しかし、もし秋以降のデビュー組が、「波状攻撃を仕掛ける流れ」をつくり出すようなら、かなり楽しみな存在になってくる。

 2着のアイムユアーズは、オークス馬のダイナカールから発展した一族だ。祖母のセシルカットは、名牝エアグルーヴ(年度代表馬)の1歳上の姉にあたる。

 エアグルーヴら他の支流に比べると派手さはないが、コンスタントに中上級馬を出して名牝系の発展に貢献している。父がファルブラヴだけにクラシックに関しては疑問符がつくが、2歳戦やトライアル戦線でまだ稼いでくれそうだ。

 1番人気のコスモメガトロンは、4着に敗れて馬券の対象にもならず、大きく期待を裏切った。しかし、父がサクラバクシンオーで母系もしっかりしている。この1戦だけで評価は落とせないだろう。

血統評論家。月刊誌、週刊誌の記者を経てフリーに。著書「競馬の血統学〜サラブレッドの進化と限界」で1998年JRA馬事文化賞を受賞。「最強の血統学」、「競馬の血統学2〜母のちから」、「サラブレッド血統事典」など著書多数。

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