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レパードSで連勝決める

  • 2011年08月18日(木) 18時00分
 今週はレパードS!

 09年に第1回を迎えてから今回でまだ3回目ですが、もう夏の新潟名物レースとして、定着した感がありますよね。それは、このレースからトランセンドのような活躍馬が出たからでしょうか。

 昨年の勝ち馬、ミラクルレジェンドも現在ダート戦線で活躍中。その先輩につづけ! と張り切っているのは、同じ藤原英昭厩舎のカラフルデイズです。

 前走の関東オークスでは、能力の高さとダート適性を示しましたよね。あの接戦を制した勝負根性は迫力満点でしたが、普段は賢くって大人しい馬なんだそうです。

カラフルデイズ

 レース後は短期放牧に出て、「帰ってきてからも。デキは上々ですよ」と杉本助手。また、「前走で左回りや長距離輸送を経験できたのは大きな収穫でしたね」と連勝で中央重賞初制覇を虎視眈々と狙っています。

 厩舎の洗い場で見るカラフルデイズは小柄で可愛らしい女の子。毛づやもプカピカでした。それに、バネの弾みのよさそうな馬体をしていましたね。また、「この脚なら、ダートでも踏ん張りが利きそう」と感じました。

 夏に強い牝馬の活躍に期待大です!

 ところで、この夏の新潟ダートは、前が止まらないケースが多いですよね。新潟ダート1800mのポイントは、スタンド前が長いので、そこで流れがいったん落ち着くこと。そして、当然最後の直線も長いため、ここで好位に立てる馬が優位になることです。

 となると、ある程度前に位置できる馬がチャンス大!? ということで、矢作厩舎の2頭に注目です。

 まずレックスパレードの柿崎助手にお話をうかがいました。

「この馬は、デビュー前からい獣医さんにいい心肺機能をしていると言われていたんですが、体質が弱くてデビューが遅くなってしまいました。それでも、2戦目で勝ち上がり、前走の石山特別では抜け出してから遊びができるぐらいの走りで余裕がありました」

たしかに、終始2番手を進んでの勝利は見事でした。で、今回は?

「いい感じで臨めそうですよ。後ろから、フッかけられるとムキになるとことがありますが、そのあたりを(我慢できるように)じっくり調教をしてきました。また、歩様が硬くて疲れが溜まりやすい馬ですが、短期放牧に出たので上手く疲れが取れました。ダートは2戦2勝ですから、今回も連勝して弾みをつけたいですね」(柿崎助手)

馬房で脚元のケアをしているところを見せてもらったんですが、そのお尻の大きさにビックリ! いかにも、ダートで走りそうな大尻でした。

レックスパレードのお尻

 もう1頭、矢作厩舎から参戦するのは、タカオノボル。こちらは、新潟1800mを2戦してどちらも勝っている得意の舞台です。

 担当の甲斐助手は「デビューの頃は、あまり目立つ馬体じゃなかったんだけど、何かいいものを持っているって、スタッフで話していたんです。雰囲気のある馬だねって。調教でもあまり動かないんですが、すばしっこくて、いいバネをしているので予想もしない動きをすることがあります。ヒョイって何かを交わしたりするんですよ」と言います。

 また、「前走は攻めが少なくて、7〜8分のデキだと思っていましたが、あっさり勝ちましたからね。あれにはビックリしました。今もホンマに調子がよくて、いい雰囲気です。いいレースがしたいですね」とのことでした。

タカオノボル

 そんな甲斐さんの話を、馬房からジッと聞いているタカオの馬体は、全体に筋肉がついて充実していることが感じ取れました。

 矢作厩舎の2頭は、どちらも当日人気になりそう。頑張ってほしいですね。

 吉田厩舎のボアレスも前々を行く、果敢なレースぶりを見せる1頭。厩舎自体も、先日のサマーチャンピオン(8/16、佐賀ダ1400m)をスーニで制したばかりで勢いがあります。

 服部助手曰く、「前走のジャバンダードダービーのときもデキはよかったけど、今回はもっとよくなっているよ」とのこと。おぉ〜、これは楽しみですね。

追い切りでの先生からの指示は、「しっかり体を使って」というもの。坂路単走で強めに追われ、タイムは51.6-37.8-計不-13.0秒で、たしかに引き続き好調キープといった雰囲気。

 服部さんに、この内容にかんして聞くと「終いは止まってしまいましたが、タイムは自己ベスト。暑くても飼い葉食いがいいおかげで、馬体のボリュームも維持できているから、調子がいいんだよ」と満足そうでした。

 また、「この馬は乗り味がよくてね。それに、レース前になると自分で体を作っていくんだよ。乗り味もよくて、つねにしっかりと安定した走りをするから、(武)ユタカさんが楽しみにしていると言っていたよ」とのことでした。

 各馬との陣営は自信がある様子ですし、これは楽しみな1戦となりました。今週は、土曜日にジャンプ重賞である新潟ジャンプSもありますし、新潟が熱いですね〜。

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1977年8月2日、大阪府生まれ。96年3月に中尾正厩舎所属でデビュー。同期に福永祐一、和田竜二らがいる。96年3月10日、タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビューからの約5か月で12勝をマーク。しかし同年8月、レース中に落馬事故を起こし意識不明に。その後、奇跡的な回復をみせて復帰。03年には中山GJでビッグテーストに騎乗しGIを制覇をする。 04年8月28日、小倉競馬場で行われた豊国JSで再び落馬。レース復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は、栗東トレセンを中心に、精力的な取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)にて『常石勝義のお馬塾』(毎週土曜日9:45〜)に出演中。

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