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手がかりの少ない2歳重賞だが……

  • 2011年08月30日(火) 12時00分
 今週は新潟と小倉で2歳重賞が行われる。蓄積された情報の少ないレースだけに普通の予想も難しいが、これらがともにWIN5対象レースというのも悩ましいところだろう。

 そこで、小倉の方だけでもちょっとお役に立てる……かもしれない覚え書きを残しておきたい。

 まずひとつめに、キャリア1戦馬、つまりデビュー戦を勝って小倉2歳Sに挑む馬は1着を取りづらいという点。

 過去10年で見ると、キャリア1戦馬の成績は[1-4-2-42]。1番人気馬2頭、2番人気馬5頭、3番人気馬4頭がいながら、1着は1頭だけ。ちなみに今回は登録13頭中6頭がキャリア1戦馬だ。

 ふたつめに、フェニックス賞組は連対してきた馬は[3-2-1-4]だが3着以下からの連対はない。今回単純にシゲルスダチかカシノラピスかという選択ならば前者ということになる。

 そして3つめに、事前の予想原稿には盛り込みようがない話を。馬体重変動についての話である。

 過去10年、小倉2歳Sで前走から4キロ以上減だった馬は[0-0-2-25]。WIN5云々以前に馬連や、3連単フォーメーションでも1、2着部分については意識しておきたい傾向だ。

 01年ロングユウシャ(-4キロで9着)、05年トーホウアモーレ(-8キロで3着)と、1番人気に推された馬でもこの傾向から逃れられずにいるし、他にのべ7頭の3〜5番人気馬が4キロ以上減で4着以下に敗れている。やはり、夏場とはいえ成長期であるこの時期に小さくなっていくというのは良くないことなのだろうか。

 ちなみに新潟でも4キロ以上減組は過去10年[1-1-2-22]で勝ったのはダイワバンディットだけ。新潟メインとWIN5締切はタイミング的にかなりシビアだが、少なくとも小倉の方は馬体重をチェックしてから買ってみてもよいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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