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軽い馬場で真価が問われる

  • 2011年08月30日(火) 18時00分
 先週行われたキーンランドカップはカレンチャンが重賞3連勝を達成。キンシャサノキセキが引退して、手薄に思われたスプリント戦線でこのような馬が出てきたことは喜ばしいことです。

 ただ、真価を問われるのはここからでしょう。カレンチャンが高いパフォーマンスを見せてきたのは、すべて時計の掛かる馬場。クロフネ産駒だけに陣営はうまくレースを選んで使ってきていると思います。時計の速い馬場になった時にどれだけ対応できるかが鍵になるでしょう。

 2着のビービーガルダンは印を回そうかと迷って切ってしまいました。すっきり仕上がっていましたし、いい状態だったと思います。ただ、最高の時を見ているだけに、それに比べると物足りなさはありました。それで58キロを背負って走るのだから大したものです。使って良くなってくれば次も面白そうです。

 3着のパドトロワは筋肉量が多くて歩様が窮屈な馬。パドックで歩いている姿を見ても毎回良く見えません。その縦の比較上評価したのですが、やはり洋芝は合っていて、際どいところまで詰めることができました。この馬を見極める際には、歩様などよりも筋肉の張り具合を中心に見ていけば良いと思います。

 4着のケイアイアストンは相変わらずチャカチャカした感じですが、かなり控える形で伸びてきたのが収穫です。以前は先行して何ぼの馬でしたが、脚質に幅が出たのは大きいです。ただ、常に善戦までの印象はありますので、上のクラスでの馬券的には微妙かもしれません。

 5着のショウナンカザンは追い込む競馬で良く伸びていました。もう少し軽い馬場でも良さそうなタイプで、次走はもう少しやれるかも。

 6着のオリオンスターズはまだ絞れる体付きも、体型の割には良く絞れていました。ただ、今回は外枠がきつかったと思います。内で脚を溜める競馬なら馬券圏内に絡んできそうです。

 7着のレジェトウショウは馬体重が増えていたようにパワーアップしていました。洋芝も合うタイプです。

 8着のグランプリエンゼルは8キロ増えていましたが、少し余裕があったように思えます。その分テンにいけなかった印象。もう少し前で運べれば違った結果もあったでしょう。

 9着のジョーカプチーノは太かったのと外枠がこたえた印象。絞れてくれば見直しが必要です。

 10着のショウナンアルバは良くなっていました。1400mくらい距離があれば巻き返しが利くと思います。

 そして14着に敗れた◎アンシェルブルー。プラス14キロの馬体重ですが、見た目には仕上がっているように思えました。結果的にはもう少し絞れている方が動けたということかもしれません。ただ、それよりも気性的なことが影響したのではないかと思います。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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