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まさに“性能の違い”

  • 2011年09月06日(火) 18時00分
 小倉2歳Sはエピセアロームが制しました。このコラムを読んでくださっている方には馴染み深い馬だと思いますが、個人的にはここには使って欲しくなかったところです。暮れのジュベナイルフィリーズや桜花賞、オークスといったG1戦線で勝ち負けしていける馬なだけに、ここで1200mのレースを使うことはマイナスだと思ったからです。

 レースでは出遅れ気味のスタートから、スピードの違いで捲っていき、4コーナーでは浜中騎手が「手がちぎれるかと思った」とコメントしていたほど外に膨れながらも、正に性能の違いを見せて圧勝。これくらいのパフォーマンスはできる馬ですが、ここを使った影響は心配なところ。次走は返し馬での折り合いなど、しっかりとチェックしておきたいところです。影響が無ければタイトルを獲れる馬でしょう。

 2着のマコトリヴァーサルは、逆に短距離向きの体型。父のタヤスツヨシというよりは母父のサクラバクシンオーの方が強く出ている感じです。今回は控える競馬になりましたが、差してこれたことは収穫でしょう。今後もマイル位までの短めの距離で活躍していけると思います。

 3着のハギノコメントは初戦をダートで勝ちあがった馬ですが、道悪ということもあって今回は芝にも対応できた感じですね。ただ、ツナギが立ち気味でパワーがあるタイプなので、本質的にはダートの方が良さそうです。

 4着のヴェアデイロスは小柄ながらまだお釣のある仕上げ。馬格が無いので、もっと軽い馬場の方が向いているでしょう。

 5着のゴーイングパワーは正にサクラバクシンオー産駒という体型。こちらは1200mがベストでしょう。形は悪くないので、もっと鍛えてくればという感じです。

 他では、11着のキンシツーストンは芝でも対応できるスピードを見せました。骨が軽いので、あれくらいのスピードはあります。ただ、まだ余裕残しだった分、終い伸び切ることができませんでした。今回は腹目のある馬が良く走る馬場だったので評価しましたが、本質的にはもっと絞ってスピードを生かす形が良いのだと思いました。

 さて、新潟2歳Sはダローネガに期待しましたが、あそこまで上りに偏ったレースになると出番はありませんね。小回り気味のコースの方が合っていそうです。あと、パワーがあるタイプなので、力の要る馬場で出番が来るでしょう。

 勝ったモンストールは腰がパンとして、しっかりとした走りをする馬。ゴール直前でヨレましたが、あれは気性の若さかなと思います。なかなかしっかりとした馬体ですし、先々もマズマズ楽しめると思います。

 2着のジャスタウェイはもっと距離があった方が良さそう。走るハーツクライ産駒の特徴である、脚が長めで腰高気味の体型ですし、府中の2400mなんか合いそうですね。将来性という点ではこの馬の方がありそうな印象です。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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