水曜のトレセンは、台風の影響で大荒れのお天気でしたが、みなさんは大丈夫でしたか? まだ、風雨のつづく地域もあるようなので、気をつけてお過ごしください。
さて、今週は神戸新聞杯。いよいよ二冠馬オルフェーヴルが始動します!
ダービー後のオルフェーヴルは、北海道の牧場ではなく、栗東トレセンの近くにあるノーザンファームしがらきで過ごしました。これは、「なるべくトレセンと気温差のないところで調整したかった」からだそうです。
また、近くなので、池江先生は「毎週様子を見に行った」んだとか。「行くたびに馬体が立派になってね。体重も450kgほどだったものが、栗東に帰ってきたときには、470kgになっていましたよ」と、おっしゃっていました。
栗東に戻ってきたのは8月14日。9月15日には、坂路でリルダヴァルと併せをし、51.5-12.5秒と順調に調整されてきました。このとき、最後少々ヨレていたんですが先生は「心配ないですよ。いつものことですから。この馬は、まだまだ先のある馬ですからね。飛行機が離陸するときのように、じわっと調整していくつもりです」とのことでした。
しかし、このレースにはウインバリアシオンも出走してきますから油断はできません。ダービーではオルフェーヴルに1.3/4馬身差を付けられての2着だったとはいえ、上がり34.7秒はメンバー中最速でしたからね。
実はこの馬を担当している竹邑さんは、瀬戸口厩舎でラインクラフトなどを育て上げてきたベテラン。そして、調教をつけている中山助手も瀬戸口先生のもとで一流馬に跨ってきたんですよ。新馬のころ、このコンビとユーイチのもとでバリアシオンは成長してきました。
それだけに、僕自身もこの馬には頑張ってほしいなとズッと思ってきたんです。
厩舎にきたばかりのころは、跨ったユーイチと「4、5回使わないと、馬体はしっかりしてこないだろう」と、やや不安なこともあったそうですが、ひと夏越したことで「体の緩さが取れてきたね。しっかり成長して、馬体に芯が入り、乗り味もよくなったよ。もともと、エンジンはF1級だからね。」と中山さんは言い、成長著しい様子です。
さらに、レースに関しては「この馬は、母系の近親にカーリンがいるんだ。つまり、米国ダート血統でパワーが十分ある。それに、阪神芝2000mなら父ハーツクライ譲りの持久力ある末脚が冴えると思うよ」とかなり自信あり。
すでに先週、CWでアンカツさんが跨って併せを行っていました。このときの6F80.8-1F11.6のタイムは見事だったんですが、調教パートナーの6歳馬メイショウイッキを突き放すスピードがすごかったですね。
普段は「この道30年」のベテラン中山さんが「こんな馬はじめてだ」というほど大人しい性格ですが、走り始めると迫力ありますね〜。それに、歩様もよかったですよ。
中山さんが「オルフェーヴルの胸を借りつつ、挽回するよ」と力強く話してくれたのが印象的でした。
しかし! このダービー1、2着馬の牙城に殴り込みをかける馬がいます! それは、フレールジャック。ただいま、負けなしの3連勝中です。
大江助手は「先週CWで3頭併せをしました。少し遅れましたが、終いも伸びていたし、しっかり体を使った走りをしていましたしね。実は、もともと調教であまり時計を出す馬ではないんです。勝ちっぷりから、すごい時計を出すように思われがちなんですけどね。だから、いつも先生からはタイムより体を使った走りをさせるように言われています」と話してくれました。
また、「まだ幼い面があって、レース前はテンションが高くなりますが、経験を積んでいけば少しずつ良くなっていくと思います。夏の成長ですか? 馬体に芯が入ってきましたよ」とのこと。
これは、4連勝で2つ目の重賞制覇でしょうか? 楽しみですね。
僕がずっと追いかけているショウナンマイティの走りも楽しみ。
梅田先生は「先週ユタカさんに跨ってもらってCWで併せをしたんだけど、6F78.7-1F12.3の好時計でね。しかも、気迫がすごかったよ。脚力もGI級なんだけどね…勝負どころでモタついちゃうんだよね」と愛馬を冷静に分析しました。
また、「体はできているけど、まだコーナーワークに課題がありそうなんだよ。だから、今週はその当たりを中心に調教していく予定」とのことでした。
まだ3歳の若駒ですからね。これから、たくさんのことを覚えていき、よりいい走りをしてくれるようになるでしょう。まずは、今週のレースで頑張ってくれることを祈ります。
さて、秋競馬に向けて、阪神芝2400mを先頭でゴールするのはどの馬か。じっくり見守りたいですね。