みなさん、こんにちは。
村山です。
先週の秋華賞では、メモリアルイヤーを応援してくださってありがとうございました。
残念ながら、着順はふるいませんでしたが、スタートからレースを先頭で引っ張り、最終コーナーまで頑張ってくれました。
レース前、浜中騎手には「思い切って行ってくれ」と指示したのですが、その通り乗ってくれましたね。イニシアチブを握り、ペースを作ることができました。
かなり飛ばして行ったので、レース後疲れが出ないかと心配していましたが、大きな怪我もなく問題ありませんでした。ただ、帰ってきてすぐは食欲があまりないようで、やはり3歳の女の子ですから、大舞台に立ったストレスがあったのかもしれません。
でも、それ以外は大丈夫ですよ。食欲もすっかり元通りになりました。今は様子を見るために栗東にいますが、もう少ししたら放牧に出し、次走に備えたいと思っています。どこを走るかは未定ですが、またターフに戻ってきたら応援してあげてください。
それから、プールマシェールの新馬戦勝利後は、みなさんからたくさんの「おめでとう」という言葉をいただきました。あのレースには良血馬が揃い、かなり厳しいものでしたが、川田騎手が上手く乗ってくれましたね。
それに、入厩してからジックリ乗り込んできたので、馬の状態もよかったんですよ。レース後、やや脚に少し疲れが出たようなので、しばらく休ませることにしました。能力のある馬なので将来を考えて、ここは大事を取りたいと思います。
年明けにはクラシック路線を狙って、始動できればいいなと考えています。
さて、これまでみなさんに厩舎の様子や馬のお話をしてきましたが、残念ながら今回で最後となりました。
連載を開始したのは僕が厩舎を開業したばかりの頃。少しでもトレセンや馬のことを、ファンのみなさんに知ってもらえればと思って始めました。
なにしろ、トレセンにファンが入る機会はあまりありませんし、そのせいでやや特殊な世界だと思われているよう感じたからです。
おかげさまで、この連載を通して、僕も厩舎スタッフもファンのみなさんとお話することができ、「ファンはこんなことに疑問を感じているのか」と知ったり、出走馬の応援をしていただいたりとコミュニケーションを取ることができました。
この2年半ほどの間で一番印象的は出来事は、やはりテスタマッタの09年ジャパンダートダービー制覇です。
まだ厩舎を初めて1年もたっていませんでしたからね。嬉しかったですし、ビックリもしました。
あれから約2年たち、テスタマッタ自身も成長しました。骨格がしっかりして筋力がつき、大人の競走馬らしくなってきましたね。
でも、真面目な性格は相変わらずです。トレセンでの運動のときも、兄貴ぶって後輩馬たちを先導するわけでもなく、どちらかと言うと控え目なところも変わりません。
だた、やる気とパワーは増しています。
弟のダノンクリエーターも入厩し、現在は兄弟でレースを目指してお稽古中です。
テスタマッタの次走は武蔵野Sを予定しており、これまで順調に調整されてきていますのでレースを楽しみにしていてくださいね。
弟君はまだ幼い感じですね…いや、2歳なので当たり前ですけど(笑)。性格はお兄ちゃんより、やんちゃで元気がいいですね。
跨ったスタッフたちには、乗り味がいいと評価は良好で、能力もありそうです。今は坂路を中心に調教をしており、もう少し乗り込んでからデビューさせたいと考えています。
そのほかにも、レースを控えて、どの馬もスタッフも日々精進しています。連載は今回で最後ですが、今後ともこれまでと変わらず村山厩舎の馬たちを応援してくださると嬉しいです。
僕らもファンのみなさん、オーナー、関係者の方々に愛されるような馬作りを目指して頑張っていきます。
本当に約2年半、お付き合いいただき、ありがとうございました。
【連載終了のお知らせ】
毎週木曜日18時公開の「目指せ A TEAM」は10月20日分の更新を持って連載終了とさせていただきます。長い間ご愛顧ありがとうございました。