今週は牡馬クラシック最終戦、菊花賞!
快足自慢の3歳馬が集うなか、やはり注目は史上7頭目の三冠馬を目指すオルフェーヴルでしょう。
なにしろ、前走の神戸新聞杯も強かったですからね〜。池添騎手も「見た目ほど折り合いを付けるのは楽ではなかったんですよ。でも、最後は余力がありましたね」と話しました。
また、「この馬の乗り味は極上!」と絶賛! 春はまだ幼さがありトモが緩かったそうですが、秋になってしっかりしてきたんだそうですよ。
馬体の成長にともなって精神面も大人になり、坂路で行われた追い切りでは折り合いのついた絶好の動きを披露。併せたトレイルブレイザーに5馬身差をつけて最終調整を終えました。
これには、池添騎手も「リズムがよかった」と満足気。
「菊花賞では、あのディープでさえ後方待機ではなく、4コーナーで前を射程にいれていました。だから、後ろからの競馬は難しいでしょう。3コーナーは不利を受けやすいですから、きっちり折り合いをい付けて乗ることが勝負の決め手だと思っています」と作戦もしっかり立てて準備万端です。
池江先生も追い切りのよさに「前走と比べても動きがよく、いい仕上がりです。ラスト1ハロンがすごかった。持ち味の切れが冴えていたね」と三冠制覇に自信を深めた様子。
そして、「3000mは、お父さんの(血統からの)不安と、母父からの安心の半々。でも、課題はそこだけです」ともコメント。
池江先生のお父さん、池江泰郎先生がディープインパクトで三冠達成をしてからわずか6年。ここでオルフェーヴルが勝てば、史上初の親子調教師三冠達成となります。
しかし、そんな三冠馬誕生ムードあふれるなか、大逆転を狙っているのは神戸新聞杯で2着だったウインバリアシオンです。
最終調整では安藤勝己騎手を背にCWコースへ。僚馬2頭を先行させ追いかける形で行われました。外を回ったにもかかわらず、最初は5馬身ほどあった差はみるみる縮まり、最後は2頭を突き放してゴール。
安藤騎手は「終いしっかり追ってきたよ。前走よりいい内容だったね。爪の状態もいいと聞いているので、あとは僕がしっかり乗るだけだよ」と会心の笑みを浮かべました。
そして、「前走はオルフェーヴルに分がある形になってしまった。でも、この馬はリラックスして走ればチャンスは十分にある」と三冠阻止、そしてリベンジに向けて闘志を新たにしていました。
さらに、三冠阻止の刺客に名乗りを上げている(?)馬がもう1頭。セントライト記念3着後、状態を上げてきているサダムパテックです。
担当の塩満さんは「本番の3000mをイメージして追い切ったよ。体重はあまり変わっていないけど、ガッチリしてきた感じがするね。これまでは、競馬に行く変に真面目なところがあったんだけど、最近は余裕ある動きをしているよ。精神面での成長ぶりが分かるね」と語りました。
また西園先生は「淀の坂を2度駆け上がるのは大変だけど、集中力と切れ味は他の馬に負けない」と期待しています。
そんな話をしている間、パテックは洗い場で塩満さんに甘えていました。可愛いですね〜。まだ、子供なんですね〜。でも、馬体は前に見たときより一回り大きくなり、全体のバランスもよくなっていました。
この成長分で春の雪辱を果たせるか、その走りに注目したいと思います。
そして、僕が期待しているフレールジャック。
デビューは5月とライバルたちにやや遅れを取りましたが、緒戦を突破すると怒濤の3連勝。秋緒戦は神戸新聞杯で3着と好走しました。
友道先生は「神戸新聞杯は一線級との初めての戦いで3着ですからね、よくやったと思いますよ」と、まずは馬の頑張りを評価。
さらに、この馬のいいところは「この馬は、まだキャリア4戦ですが、レースセンスがよく瞬発力抜群です。それに、小柄だから疲れも残らない。お父さんのディープインパクトの感じがよく出ていますね」と話してくれました。
さて、最終追い切りではCWコース単走をこなし、内容は「いい感触」と先生も納得のもの。
作戦は「これから、ユーイチとオルフェーヴル対策をたてますよ」とのことでした。
う〜ん、こうして取材に回ると、どの馬が勝ってもおかしくなと感じました。当日、先頭でゴールを切るのはどの馬なんでしょうね。いまから、楽しみです。