今年のジャパンCは、すごいメンバーが揃いました!なんたって、凱旋門賞馬が参戦するんですから。それを迎え撃つ日本勢も素晴らしいですよね。
まずは、ドバイワールドCを制し、世界の頂点に立ったヴィクトワールピサ。約8か月ぶりのレースとなりますが、「闘争心のある馬だから大丈夫」と角居先生からは心配している様子は見られませんでした。
また、「世界一決定戦と言っても過言ではないメンバーですよね。そのなかで勝負できるのは嬉しいです。ですから、こちらもベストの状態で臨まないと」という先生の言葉を受けて、昨日の最終追い切りはミルコ・デムーロ騎手を背にCWでの3頭併せ。
鞍上に仕掛けられると鋭い反応を見せ、2馬身ほど開いていた間隔をグイグイ詰めていきました。これは、なかなか圧巻の動き。ブランクを感じさせないものでした。
デムーロ騎手も「負荷をかけられても十分な反応をしたし、気迫も素晴らしかった!」と満足そうでしたよ。
さらに、「レースの上手く、勝ちたいという気力がある馬です。いいポジションを取ったときは、より闘争心が強くなるんです。ですから大事にのりたいです」とデムーロ騎手は話してくれました。
震災に沈む日本に勇気を届けてくれたピサが、再び世界の頂点に立つのが見たいですね!
しかし、油断はできません。だって、昨年の覇者、ローズキングダムも参戦しますから!
橋口厩舎へ行くと、ちょうど担当の池平さんが、キングダムを運動に出すための支度をしていました。
で、池平さんが「さっ、行こうか!」と声をかけ、赤木助手(あっ、元騎手の赤木さんですよ)が跨ると、トコトコと歩き出したんですよ。その口を池平さんが取って曳きます。その姿が、可愛い〜。
でも歩様は力強くスムーズ。また馬体も皮膚が薄くて冬毛も伸びておらず、キレイな立ち姿をしていました。
山手助手は「追い切りにはメンディザバル騎手が乗りました。反応はよかったし、調子いいですよ。メンディザバル騎手は本番へのイメージができたようです」と話してくれました。
う〜ん、これは連覇の期待ができそうですね。楽しみです。
ダービー馬・エイシンフラッシュも凱旋門賞馬を向こうに回し戦う気十分。追い切りには新パートナーの池添騎手が跨り、CWコースへ。直線で鞍上が気合いを入れると、圧倒的な瞬発力を見せ、併せたピサライコネンを一気に4馬身突き放しました。
藤原先生はこの内容を見て、まず「ラスト11.2秒だよ。何にも言うことないね!」と一言。
さらに「前走は力負けしたわけじゃない。レース後の疲れもすぐ取れたし、一度使ったことで、いいガス抜きができたよ。ここまで順調にきている。それは、馬の脚元、目、馬体の張り、表情を見てくれれば分かるでしょう?」と自信のコメントをくれました。
池添騎手もいい感触をつかんだようで、「あの切れ味はすごかったね。僕の好きなタイプの馬だなって感じました。指示への反応がよく、乗りやすいですね」と満足そうな笑顔を見せていましたよ。
池添騎手という絶好調のパートナーを迎えたフラッシュ。得意の東京で強い外国勢を相手に、一発かましてくれそうでワクワクしますね!
絶好調といえば、池江厩舎もですよね。今回の3頭出しで臨みます。
僕がずっと追いかけているトーセンジョーダンが天皇賞・秋を勝ったときは嬉しかったな〜。
強い勝ち方でしたが、あの後もなんのダメージもなかったとのこと。それでも、大事をとってゆったりと調整をしてきたそうです。
追い切りは、やはりジャパンCに参戦するトゥザグローリーとの併せ馬。グローリーも前走の天皇賞・秋で5着し調子はいいんですよね。
この実力馬同士の併せ馬は、トーセンジョーダンが少し先行する形で行われ、CWコース直線に入ると馬体を合わせ、最後はトゥザグローリーがやや先着してフィニッシュ。
池江先生は「(トーセンジョーダンは)少し遅れを取ったけど、動きはよくなっていました。まあ、使ってよくなるタイプだし、パワー型だから力は出せますよ。腕っ節の強いウイリアム騎手が乗りますからね。相性抜群でしょう。これから作戦をねります」と話してくれました。
トゥザグローリーの状態がいいことも分かりましたし、もう1頭のトレイルブレイザーも前走アルゼンチン共和国杯を制したばかり。どの馬も甲乙付けがたい好調ぶりでした。
もちろん、ブエナビスタもよかったですよ。馬体重は変わっていないんだそうですが、僕が見たところでは全体にボリュームが出てきたように見えましたね。貫禄ありました。
それに、走りも四肢を一杯に使った、伸びやかなフォーム。クビの動きもリズミカルでよかったですね〜。全身の柔らかさを感じました。
昨年の雪辱を果たすためにも、頑張ってほしいですよね。
それにしても、今年は歴史に残る名レースが展開されそうです。レース中は、きっと瞬きするのも惜しくなりますよ。
頑張れ日本馬!