先週のジャパンCはブエナビスタ復活! 貫禄の走りで、その強さを証明しました。今週は国内最大のダートGI、ジャパンCダートが行われます。
2強対決ムードが強いですが、つけ入る隙は必ずある! とダノンカモンが虎視眈々と勝利を狙っていますよ。
今回の手綱を任されるユーイチは「ダートに変わってから力が安定してきた。かかる馬ではないので、距離が延びても大丈夫。スタートが上手いから、2強を見ながらのレースになると思う」と話してくれました。
この馬とのコンビでは、5戦3勝、2着1回と抜群の相性の良さを誇っていますから、一発やってくれそうな気がしますね。
池江先生もこの馬のダートでの安定感には信頼を置いており、「このところ、GIでスッキリしないレースをしていますから、このあたりで…ね。持ち時計はいいし、能力も十分ですから」と期待をふくらませていました。
ちなみに、ダノンカモンは隣の馬と仲良くなりたがる性格なんだそうで、「その対策を考えています」とのことでした。
さて、「2強」の一角を担うトランセンド陣営はというと、「史上初のジャパンCダート連覇を目指し、秋最大の目標をここに据えて調整してきた」と気合い十分です。
ドバイで好走し2着となった後も、前々走の南部杯に勝利するなど絶好調。
安田先生は「世界の大舞台で存在感を見せつけたことで、馬自身の精神面が大人になったようです。馬体に大きな変化はありませんが、レース幅が出てきたように感じます。前々走ではいったんダノンカモンに交わされながらも、勝負根性を見せつけ貫禄ある勝利をしてくれましたしね」と語りました。
調整も万全で、日曜にはポリトラックで4F55.6-1F10.6の猛時計を記録。なので、水曜は坂路を気分良く流す程度に止めました。
助手を務めている先生の息子さんは、「今、油が乗ってきたって感じだね。馬体にも張りがあるよ」と自信の表情。
たしかに、ゴツッとした筋肉を全身にまとっている感じで、ダートで頼もしい走りをしそうだなという馬体でした。
昨年逃した年度代表馬の座も「今年こそは!」と陣営は狙っています。人馬ともの気合い乗り十分ですから、どんな走りを見えてくれるか楽しみですね。
さて、2強のもう1頭、エスポワールシチーについて安達先生にうかがいました。
「前走のみやこSでは強い勝ち方をし、復活のアピールができましたよ。その後は、背中やトモに疲れが残っている感じだったので、筋肉痛を和らげる治療器具などを使い、ゆっくりと回復を待ちました」(安達師)
というわけで、今はすっかり回復し、状態良好。その証拠に1週間前追い切りでは、CWコース単走で12.5秒の好時計をマークしています。
水曜の追い切りは「馬の目つきを見て、内容を決めた」という安達先生。哲三騎手を背に、坂路単走で51.5-12.7秒と上々のタイムを出しました。動きもパワフルで「いい動きだった。前走と比べても、しっかりと後ろに重心が取れているので、脚も器用に動くようになっている」と先生も満足気。
哲三騎手も「たしかに、真っ直ぐ走れなかったという面はあったかもしれないが、動きは抜群によかったよ。ラストまで首をしっかり下げて、前に進む姿勢で走ってくれた」と好調ぶりをアピールしました。
また、「休み明け3戦目で、状態はいい。目つきをみると、(馬自身が)じっくりと考えているのが分かるんだ。(精神的にも)成長しているよ。レースは絶対ハナって馬がいるからね。僕はエスポのレースをするために、枠順次第で考えたい」と語りました。
09年につづき、今年のジャパンCダートをものに出来るか! 陣営は「ダートチャンピオンを目指して頑張る」と張り切っています。
そんな2強対決ムードただようなか、僕のお薦めの1頭はヤマニンキングリー。前走のシリウスSは、初ダートにもかかわらず完勝しました。
河内先生はこの勝利を「アグネスデジタルの血が流れているからね」と語りました。つまり、いつかは爆発するって期待していたんですよね。
ちなみに、担当の和田厩務員は和田竜二騎手のお父さん。ということで、今回のレース「ライバルは竜二」だそうです(笑)。
とはいいつつ、「息子との直接対決が楽しみだよ。」と表情をほころばせました。でも「もちろんキングリーが1着で、竜二が2着」と言ってましたけど(笑)。
和田パパはトーヨーシアトルで東京大賞典を制したこともある大ベテラン。でも、まだJRAのGIを勝ったことはないんです。ですから、このチャンスが活かせるといいな〜と。
週末の天候はあまりよくないようですが、各馬の状態は良好。いいレースが見られそうで、週末が待ち遠しいですね。