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人気&差しが強い阪神JF

  • 2011年12月06日(火) 12時00分
 早いもので、阪神競馬場の大改修から丸5年が経過した。

 ということは阪神JFも既に5回行われて今回が6回目ということになるわけだが、新コースになってからはっきりしている傾向がふたつある。

 ひとつは差し・追込タイプが優勢であること。もうひとつは人気サイドの馬が優勢であることだ。

 位置取りでいうと、前に行った馬は全滅に近い。逃げて馬券圏内に残ったのは2番人気3着のルミナスハーバーだけ。道中終始3番手以内にいて馬券に絡んだのは1番人気2着のアストンマーチャンだけ。あまり人気になる馬がいなかったのも事実だが、穴馬券の定番である前残りが効いていない。

 人気の方はというと、1番人気は[2-1-0-2]と2頭飛んでいるのだが、上位人気馬が全体に堅調という印象。8番人気馬が2頭馬券に絡んでいるのだが、それでも全馬均等買い時の回収率は単が29%で複が45%。8番人気馬の複勝が490円と740円だったことを考えると、その他の馬の複勝の安さがよく分かる。

 穴党にとってはあまり意気の上がらない話ばかりだが、今年もファンタジーSの勝ち馬アイムユアーズは差しを決めてきた馬だし、先述のパターンでいくと、結果を出してしまうのかもしれない(穴党目線なので残念そうな表現になっているのは申し訳ない)。

 もしアイムユアーズを蹴りに行くならば、根拠はキャリアあたりか。ここまで5頭の勝ち馬はキャリア2戦か3戦の馬ばかり。アイムユアーズは1走多いキャリア4戦だ。

 ただ、キャリア4戦組も[0-2-2-29]で馬券には絡んでくるので、全否定はできない。キャリア2〜3戦の差しタイプで少しでも人気が下位の馬を探して、その馬とうまく組み合わせるような買い方を模索するのが現実的なところだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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