昨年、競馬総合チャンネル(携帯版)で大好評だった「大穴血統講座」が今年も登場!!有馬記念のエイシンフラッシュに続く、衝撃のピンポイント解説が東西金杯でも炸裂する!?
◆有馬記念回顧
担当編集K(以下、編) 『
ポケット版 大穴血統辞典 2012-2013』の発売記念企画の「大穴血統講座」、大好評につき、最終回特別編として今回は東西金杯の展望をお届けしたいと思います。まずは前回の有馬記念回顧からはじめましょう。その有馬記念は、今井さんに教えてもらった通りの結果になりましたよ。今井さんも予想当てたんですもんね。7番人気のエイシンフラッシュはお話通りの結果でした!!
今井(以下、今) 解説した好走条件が当日全て揃っちゃったからねぇ(笑)。
編 前回聞いた、エイシンフラッシュの好走条件は「内〜中枠を引いて、そして土曜日に速くない流れでも差し競馬になっていること、それで遅めの流れになって、好位差しの競馬ができれば」と、4つの条件を挙げていました。
今 「内〜中枠」で、4枠はこれ以上ない枠だったんで第一条件クリア。次の条件は、土曜日の12R(グレイトフルS)が似た条件の2200mだったわけだけど、これが馬場を計るのにちょうど良いスローペースになった。そして先行した人気馬が揃って連を外して、1、2着馬は好位差しの馬。つまり、2000m以上では、遅い流れになると差しも決まる馬場ということが、この時点でほぼ確定。
編 ホントだ! 3番手の1番人気馬が3着で、2番手だった2番人気が7着、逃げた3番人気は9着。3番手以内に先行した1〜3番人気の馬が全滅です。確かにこれはスゴイですね。
今 ただ、馬場は生き物だから、日曜に変わる場合もある。そこで有馬と同距離のグッドラックハンデを見ると、3コーナー4番手以内の馬が3着以内に入らなかった。まぁ、これは平均ペースではあるけど、当日緩い流れだとしても差しも決まる馬場なのはこれでもう確定だ。これで第二条件クリア。
編 そして、レースはスロー。第三条件もクリアです…。しかもエイシンフラッシュは5番手からの好位差しを選択!これで第四条件も見事クリアー!!
今 結局、枠順・馬場・流れ・位置取りのすべてが、僕が事前に挙げた好走条件になったから、当然連対するよ。どのピースが揃わなくても、今回は少し疲れがあったから3着以下だったけどね。例えば天皇賞のような先行や、JCみたいな後方を選択したら3着だったよ。天皇賞のときは疲れがなかったから、ハイペースになって先行さえしなければ、恐らく勝ってたとは思うけどね。
編 それにしても、今井さんが挙げた条件にハマったら空恐ろしいですねぇ〜。この企画の1回目で話してもらった阪神JFのアイムユアーズも、言われたとおりの6枠に入って好走条件にピッタリ嵌まって8番人気で2着激走でした。枠順と位置取り、ペースっていうのは、それだけ重要ということですね。
今 とくに人気薄は、状態とか実力とか何かしらが落ちてるということが多いから、条件がハマらないとね。その条件は、例えば枠1つとっても、馬のタイプによって得意な枠順は違うし、臨戦過程によっても、同じ馬でも、その時々で合う枠順は変わるから。そこは注意だよ。
編 ブエナビスタが、まさにそうですね!
今 そうだね。JCでは凡走後だったのと、精神的にタフで馬群を割ることができるので内枠が向いた。でも、今回は疲れが出るから逆に内枠は良くなかった。
編 これも前回、「前走より少し疲れているぶん、あまり内枠で速すぎる流れで勝ちに行く競馬、馬群に突っ込むとか好位を取るとかすると、疲労が出る可能性が出てくる」とお聞きしました。お陰で枠順を見た瞬間、お話を思い出して、ブエナは危ない!って思いましたよ。最内枠で、陣営も前に行くって言ってましたし!
今 スローになれば、内枠でもごまかせるかもと思ったけど、駄目だったね。懸念した、流れの中に入る競馬をしすぎた。それと最内が荒れてあまり伸びなかったから、スローになった場合物理的に有利になるはずの内枠のメリットも享受できなくなったから、凡走は仕方ない。
編 ところで、私はアーネストリーを本命にしたのですが、初の逃げが合わなかったんでしょうか。
今 これも前回話したけど、グラスワンダーは一本調子で加速する流れが向くタイプだ。だから、スローペースで溜め逃げすると、一貫ペースで走れなくなっちゃう。道中のラップを見てごらん。起伏が激しいでしょう?
編 前回の話と、『大穴血統辞典』の解説でも「広いコースなどで、揉まれずに一本調子に加速する競馬で気分良く走ると強い」とありました。実際のラップを見ると、11秒台から14秒台までハロン毎に幅のあるラップですね。
今 逃げるなら、矯め逃げせずに突き放すべきだったんだよ。そうしたら結果も違ってたはず。プラス4キロのぶん、懸念していた部分の疲れが取れていなかったのも、多少はあったかもしれないけど。
編 それから、今井さんはトゥザグローリーを上位に評価していたそうですね。
今 トゥザグローリーが2着だったら、馬単76倍付いたんだよ(笑)。だから、エイシンでも当ててはいるけど、悔しいクビ差だった。平均ペースだと考えていたから、超スローになって、当日はエイシンの方が相対的に有利になっちゃったぶんだね。
編 トゥザグローリーは昨年の3着馬ですが、今年は惨敗が続きましたからね。なぜ、評価できたんですか?
今 前回、ローズキングダムのときに話したことを覚えてる?
編 『大穴血統辞典』の解説にもある通り、キングカメハメハは疲労耐久力が少し低いタイプだと聞きました。
今 疲れに弱いのがキングカメハメハの弱点だ。つまり、ローズキングダムは秋3戦したうえに、初戦は京都大賞典というレベルの高いレースで勝った分、蓄積疲労が大きい。しかも、当日マイナス8キロだったでしょう。
編 好走条件で、「馬体は減らないこと」と言われてましたもんね。
今 だから馬体重発表時点でアウト。全く買う必要が無い。対して、トゥザグローリーは秋2戦だけだし、2戦とも連対していないから。この2頭なら、疲れのないトゥザグローリーを上に評価するのは当然だよ。キングカメハメハには中山2500mはやや長いんだけど、7番枠という比較的内目でハイペースになりそうにないことも、体力的に距離面のマイナスをカバーできる。
編 キングカメハメハは、まず疲れがないかをチェックするべきですね。ところで12キロ増は良いんですか?
今 前走4キロ減ってたし、前日予想のコメントでも、ローズキングダムと違って馬体重には言及しなかった。トゥザヴィクトリーの方がトップクラス経験が少なく、秋も2戦だけ。まだ生命が躍動している段階だから、ある程度の増減は許容範囲だ。あと、こっちは非C系で、ローズはC要素が強いのもある。
編 それにしても、オルフェーヴルは強かったですね。出負けして最後方になったときは、どうなるのかなと思いましたが。やっぱり前回の話にあったように、一番不安材料も少なく条件も合ったということですか?
今 僕は闘う姿勢を忘れないようにするために、2〜3年に一度くらいしかGIでは1番人気を本命にしないんだけどね。オルフェーヴルはついつい本命にしちゃったから(笑)。そのくらい仕方なかったということ。それでも、出遅れて最後方をマクって勝てるとは、さすがに思わなかった。人気薄が走るには、エイシンフラッシュがそうであったように、ストレス、疲労、タイプ、ステップにおいて抱えている現状の問題をクリアする必要がある。そのためには、予め激走パターンが1〜3個ぐらいに限られる。だから僕の言った条件通りの形になって始めて激走したんだ。当日の流れと位置取りと馬場と馬体重ね。それは結果論ではなく、ほとんどの場合、予め分かってることなんだよ、その形になれば走るということはね。特にレース質がしっかりしているGIの場合は。
編 それはここ2回でよく分かりました(笑)。
今 ただステップが良かったり、力が抜けている人気馬の場合、つまり今回のオルフェーヴルのようなケースは、好走パターンの引き出しが増えてしまうから厄介だ。
編 今井さんは、デビュー時点から評価していた血統なんですよね。当日はマイナス4キロでしたが、挙げてもらった極端に馬体が増えたらよくないという不安点も払しょくしました。
今 ステイゴールドは強い相手向きのC系だから、馬体重は増えるより絞れていたのがより良い。休み明け以外はね。
編 もし今後、危ないシーンがあるとしたら?
今 気になるのは、C系なのに後ろから行く競馬ばかりしてること。これを続けると、気持ちが前に行かなくなってしまう場合があるから。つまり気分が乗らなくなるということだ。
編 それにはどうしたらいいですか?
今 とくに前哨戦では、もう少し前で競馬をしてモチベーションを上げた方がいいだろう。もし神戸新聞杯も最後方の競馬をしていたら、菊花賞と有馬記念のどちらか1つは取りこぼしていた可能性が高いよ。実際、神戸新聞杯で最後方だったら、僕は今回本命にしていない。それぐらい、ローテーションの中におけるそれまでの位置取りというのは大事なんだ。
◆京都金杯
編 ここからは、東西金杯についてお聞きしていきます。現時点では登録馬が多く難しいかもしれませんが、これまでのように好走条件を挙げていただけますか?では、京都金杯から。最初はレーヴィディソールをお願いします。デビュー4連勝の輝きがそろそろ戻ってきてほしい気がしますが、アグネスタキオン産駒は「大穴血統辞典」によると、体力はあるけれど疲労耐久指数が43と疲れに弱いですよね。今回は復帰3戦目になりますよね、そのあたりはどうでしょう?
今 若くて勢いのあるうちはいいんだ。ただ、年齢を重ねて消耗してくると良くないのがアグネスタキオン産駒。それから、アグネスタキオン産駒は本質的には長い距離が得意ではない。距離が延びると相手が強くなるから、2200mくらいまでがいい。
編 『大穴血統辞典』には延長Bとあるので、得意なのかと思ってました。
今 物理的には延長向きで2200mがベストなんだけど、極限、とくに重賞クラスで使い込まれた状態だと長い距離は走れない。長すぎると途中で精神的に我慢できなくて投げ出すんだ。ここ2走はまさにそれが敗因だ。前走は小回りの多頭数も向かなかった。揉まれたくないのも特徴だからね。
編 ということは、今回は広い外回りに替わりますからプラスですか?
今 揉まれるリスクが減るという部分ではいい。凡走後に揉まれない競馬というのは合うから。もともと鮮度があるときは馬群も嫌がらないタイプではあるけどね。たとえば、リディルはスワンSを速い時計で勝ったよね。それで次走のマイルCSでは人気になったけど、疲れが残っているのと相手強化から、5番手評価に落とした。
編 スワンSが強い内容だったということで、マイルCSでは2番人気でしたが14着に惨敗しました。さらに次走の阪神Cも2番人気11着ですが。
今 うん。このレースも4番手評価に止めた。トップクラスで使い込まれているうえにタフな競馬をしてきた。さらに、アグネスタキオンは疲れが尾を引くタイプでもあるんだ。だから1400mベストも、2番人気ほどは美味しくない。
編 となると、レーヴイディソールは?
今 ここ2走が走っていないから、リディルより疲れがない。だからリディルよりは期待値が若干高い。絶対能力は高いわけだしね。
編 今回の理想条件は?
今 中〜外枠で外が伸びる馬場がベスト。そしてそれほど速くない流れを好位から上がっていける競馬か、速い流れでバラける展開を外から差してくるのもいい。疲れが少ない分、多少揉まれても耐えられるはずだけど、揉まれない形が理想なのは確かだよ。
編 アグネスタキオンの人気での切り時は、中距離で使い込まれた時ということですね。同じ4歳馬では、フジキセキ産駒のサダムパテックも人気になりそうです。「大穴血統辞典」では短縮Bなので、今回の200m短縮はプラスですか?
今 フジキセキはアグネスタキオンとタイプが逆で、相手が強かったり混戦のほうが頑張れるよ。
編 アグネスタキオンは相手を見下ろせるほうがいいんでしたね。
今 ただ、フジキセキはSが強い分、長距離のトップクラスだと体力面の問題が出てくる。
編 Sというのは『大穴血統辞典』の用語集に解説がありますが、闘争心ですね。
今 気持ちが前向きだから、ハイペースの激戦にも強くて短距離も走れる。その反面、体力を溜めるのが苦手なんだ。だから、物理的には1800mくらいがベストなんだけど、トップクラスで強いのは1200mだったり1600mだったりするという矛盾が生じる。
編 となると、1600mはいいですね。
今 短縮はいいし、距離も合うだろう。鳴尾記念は弱い相手なのにあっさり負けたけど、C系には13頭立ての11番枠という少頭数の外枠で、集中力を生かす場面がなかった。皐月賞はGIで距離も長かったけど、18頭立ての4番枠という多頭数内枠だったから頑張れたわけだよ。
編 つまり、理想の枠順は内目ですね。
今 4枠くらいがベター。ペースは上がってほしい。あとはこの馬の問題は、馬群で集中力を発揮するのがフジキセキの強みなのに、出遅れ癖があること。出遅れると、その良さが生かしきれないから。もちろんハイペースなら外枠でも良いけどね。
編 マイルで6勝のダノンヨーヨーはどうですか? ダンスインザダークは『大穴血統辞典』によると、最大のテーマはいかに飽きずに走れるかということでしたよね。
今 ダンスインザダークは精神コントロールが難しいから、相手の強弱には関係なく気持ちが乗れば強い相手にも走れるし、乗らなければ弱い相手にも平気で惨敗する。飽きさせないためには、例えばハイペースや短縮でペースが上がると考える隙を与えられないから好走しやすい。馬場が渋った場合も、それに気を取られて飽きずに走れる可能性が高まる。
編 前走は稍重の短縮でしたね。
今 しかも、ハイペースの内枠で短縮ショックが掛けられたからね。一番、レース中に飽きにくい条件が揃ったわけだ。これだけぴったりの条件がそろったのに4着というのは、体調に問題があったんじゃないかな。
編 でも、GIで4着なら好走じゃないですか?
今 ダンスインザダークにとって、GIもOP特別も、あんまり変わらないから。まぁ、これがきっかけで体調が上がってくれば良いけど。今回も、内目の枠でハイペースになるのがやっぱりベターだよ。あとは注文つけてのハイペース追い込みや、逆に前に行く位置取りショックとか。そういう変化を自分自身に付けて、飽きにくくする、一人時間差のような「一頭ショック療法」があればいいね。特殊馬場もいいよ。ダンスインザダークは、基本的には強い相手の人気薄で狙うのが馬券的なポイント。弱い相手には人気薄での嵌まり待ちね。
編 賞金順で出走できるか微妙ですが、アスカトップレディはいかがでしょう?鮮度があって気になるのですが?
今 アドマイヤボスはやる気はあるけど、ダンスインザダークに近くて精神コントロールが難しいタイプだ。ユートピアSは短縮だっただろ。それでコントロールがつけやすかった。
編 今回も短縮です。ほかに理想の流れなどはありますか?
今 流れとしては、そこそこ速いけど前が残るような馬場がいい。あとはラチを頼ったほうがいいから内枠がベターだ。ローテーション的には買ってみたいところだ。ただ、前走の愛知杯が同馬には少し距離が長かったから、負けていても疲れが残っているリスクがある。アドマイヤボスは疲れやすいというか、心身が硬くなりやすいタイプだから。
編 となると、調教や馬体重をチェックしてからですね。
今 コズミもね。
◆中山金杯
編 こちらは中央5連勝のアドマイヤコスモスが人気になりそうです。
今 デビュー以来、唯一1番人気ではなかった二王子特別では本命にしたんだよ。3番人気で馬券的に美味しかったからね。
編 中央復帰初戦ですね。評価した理由は?
今 軽い高速馬場が合うのと、フレッシュなほうが強いからね。
編 この勢いはまだ続きますか?
今 今回は中5週だから、疲労は少ない。ただこの連勝中、一番着差が付かなかったのが、京橋特別だったでしょう?
編 勝って同条件で、相手が弱かったのにですよね。どうしてですか?
今 このときは叩き3戦目だったからだ。使われていくとだんだん消耗するのがアドマイヤコスモスの特徴だよ。今回も叩き3戦目で、これが中2週ならアウトだったんじゃないか。今回は中5週なんで、ぎりぎりセーフかなぁ。
編 では、これまでよりも他馬にも付け入る隙はありそうですね。理想条件はどうなりますか?
今 ブエナビスタのときも話したけど、疲れているときに揉まれるのは良くないから内すぎない枠がベター。中枠で、緩い流れを先行するのが理想だ。内枠でもスローならだけど。何れにせよ、枠云々より、出入りの激しい流れになって揉まれ込むのは避けたい。
編 馬場はどうでしょう?
今 疲れの影響が出やすいのは重い馬場だから、時計が速い軽い馬場のほうがいいだろう。とにかく、今回に関しては、レース中の接触がないことが大事だよ。
編 ディープインパクト産駒のダノンバラードはいかがですか?
今 小回りは向かないから合わないけど、ローカルだった中日新聞杯よりはマシだ。
編 その中日新聞杯は稍重で3着でした。
今 前走はバラける馬場だったから、小回りの不安は出にくくなった。そういう意味では、今回もバラける馬場になってほしい。
編 では、今回の理想は?
今 内すぎないほうがいいだろうね。それから、緩い流れなら先行してもいいかもしれないけど、できれば緩い流れでも差しの競馬をして、緩い流れの差し馬場になるのが理想。その理想形が取れれば内枠でも良い。ハイペースなら思い切って追い込みが良いだろう。
編 アドマイヤコスモスと似てますか?
今 タイプは違うけど、臨戦過程から今回は近いかもね。
編 では、同じ中枠がベター?
今 そこから、流れの中に入っていかない、無理に追いかけずに序盤は控えて、徐々に進出していく形が取れればベターだ。
編 同じような枠や流れが理想だけど、アドマイヤコスモスは先行したほうが良いのに対して、ダノンバラードは差しが向くわけですね。昨年の勝ち馬・コスモファントムは中日新聞杯勝ちですが?
今 去年は流れが緩かったので、疲れの心配が出ずにごまかせたのが良かった。
編 前走が中日新聞杯なのは去年も同じですが、今年は勝っているし、そこから叩き2戦目ですね。
今 だから疲労が少し強い。今回も昨年と同じような条件のほうがいい。心身疲労レベルとしては、最初に見た2頭よりきついから、流れに乗れないと疲れがかなり出てしまう。それから、中途半端な位置取りも疲れが出やすいから、位置取りショックをかけるのは有効だよ。
編 馬体は昨年に比べてだいぶ増えていますが。
今 今回は中3週で輸送だから減るのが普通で、増えてるとちょっと怪しい。
編 理想は、やや内目の枠であまり速くならない、できれば緩い流れですね。中日新聞杯組からもう1頭、2着だったゲシュタルトはどうでしょう?
今 前走と前々走は湿ったバラける馬場をマクッてきたんだよね。これは前回、有馬記念のヒルノダムールでも話したように、マンハッタンカフェに向く流れだ。
編 マンハッタンカフェは揉まれ弱いのが特徴で、極端な競馬が向くんでしたよね。その話を聞いていたんで、有馬記念のヒルノダムールが簡単に消せて有り難かったですよ(笑)。それなのに、なぜ小回りの中日新聞杯で好走できたんでしょうか?
今 注文をつけての極端な競馬は、小回りの外差しとかのほうがハマりやすいから。揉まれ弱くても、荒れ馬場でばらけさえすれば、むしろ小回りの方が向いちゃうんだよ、こういうタイプは。
編 となると、今回も面白いのかな?
今 うーん、どうかなぁ。いずれにしろ、極端な競馬だよ。湿った馬場や超高速のほうがバラけるし、マクることもできるからね。だから、ヒルノダムール同様に、あまり内枠ではないほうがいい。あとは、外が伸びる馬場だといいかな。今まで見てきた印象としては、人気馬が取りこぼす可能性はそれなりに高い気がするよ。枠順次第で、人気薄の単勝爆弾をしたい気配がなんとなくするねぇ〜。
編 では穴っぽいところを1頭お聞きします。1000万と1600万を連勝したフェデラリストです。格上初戦だし、中山も2勝してますし面白いのかなと。
今 格上げ鮮度があるし、中山も悪くない。期待値は比較的高い。ただ、1つだけ気になるのは、ずっとスローペースしか経験していないことだ。速い流れの対応力自体はあるけど、今回は戸惑う可能性がある。馬群は割れる状態だから、緩い流れの内枠で、好位差しが理想だ。もし速い流れなら、流れには入らないほうがベターだろうね。
編 流れが速くなるなら、中枠くらいのほうがいいんでしょうかね。中山金杯はどの馬にもチャンスがありそうに見えます。
今 裏を返せば、どの馬も危ないともいえるけど。パッとメンバー見た限り、全馬出来れば単勝を買いたくないなぁ(笑)。人気馬もそうだけど、人気薄もそうだから、こういうときは、めぐりめぐって能力上位の人気馬が勝ったりすることも多いけど。何れにせよ、タイトな流れになれば、大荒れの目も十分ありそうだね。人気薄の単勝爆弾にしようか。
編 せっかくだから、大きなお年玉を期待しましょう!
【お知らせ】
『大穴を獲る精神分析術』の次回更新は1/11(水)になります。ご了承の程よろしくお願い致します。
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