みなさん、新年明けましておめでとうございます。今年もいいレースがたくさん見られるといいですね。
さて、2012年最初の連載は日経新春杯から。メンバーもそろっていますし、さっそく好勝負となりそうな予感。はりきって、トレセンへ…到着するとそこは真っ白な銀世界でした。スタンドもコースも一面雪できらきらしてきれい…ですが、調教は3時間遅れで行われることになったんです。
気を取り直して、3時間後に取材開始! コースは、コースの開場を待っていた馬たちでごった返していました。その混雑になか、リベルタスを発見。そのまま厩舎まで追いかけちゃいました。
調教後の汗を流してもらうリベルタスの馬体は、ピーンと張りつめていて隙がなく、全身から気迫が感じられるほどグッと引き締まっていましたね。いい馬だな〜と見ほれていると、担当の米田さんが「ええ、馬体やろ」と声をかけてくれました。
そして、「ここを目標に調整していたんだよ。前走後に出した短期放牧で身が入ってきたね」と頼もしそうに愛馬を見つめました。「ライバルはお隣さん」と言うので洗い場をのぞくと、そこにはマゼランの姿が。
マゼランもいい馬体をしてるんですよね〜。担当の中田さんにうかがうと「長くいい脚が使える馬。そこを、京都外回りの逆で活かしたいね。長丁場はあっているので、自分のリズムで競馬ができればやれると思うよ」と力強く話してくれました。
角居厩舎、さっそく2頭出しとは。今年も大活躍の予感がしうますね。まずは、今週のレースに期待です。
2頭出しといえば、池江厩舎もですよね。まずは有馬記念で3着と大健闘したトゥザグローリー。有馬では同厩舎のオルフェーヴルが強さを見せて優勝しましたが、パドックではトゥザグローリーも負けないぐらい、よく見せていました。なんか、また立派になったような…。
そう話すと池江先生が「最近はアゴが発達してきてね。(頭絡や無口の)アゴ紐が届かないんですよ」と教えてくれました。なんでもアゴが発達していると言うことは、仔馬の頃からしっかり飼い葉を食べているって証拠なんだそうです。たくさん飼い葉を食べて、きちんと噛む習慣があるからアゴが立派で健康→健康だから精神面も安定している…といい循環が生まれるんですよ。この馬に場合、さらに賢くて男前なんですからね〜、うらやましいです。
「有馬のようなスローペースでは動けないけど、京都の外回りはけっこうバラけますからね。道中は前に馬を置いて運べれば。前走後も順調なので、そろそろ力に見どころじゃないでしょうか(笑)」
担当は先生が「若いけど、ていねいに馬を扱い、上手に育てる」と信頼している塩津助手。その塩津助手が上げる、この馬のいいところは、やっぱり「落ちそうなホッペ」とのことでした。
もう1頭出走するダノンバラードも好調。田重田助手は「クリアする課題は折り合いだけ。あとは、岩田騎手に任せます」とおっしゃっていました。
さて、最後に今週の僕の注目馬、ナムラクレセント。今年で7歳とベテランですが、担当の房野助手は「内蔵も精神も体も元気!」と自信を持って話してくれました。
「まだ7歳だよ。一番の働き盛りじゃない。美味しいもの食べて、ストレスにない状態にしたいね。そうして走る気になれば、自由自在に走ってくれる馬なんだ。長距離実績もあるんだよ。1000万のときに2回勝ってるんだ。しかも、片方は逃げ、もう1つは後方からの追い込みだったんだよ。スピードもあるし、楽しみやな。まあ、見ててや〜」(房野助手)
各馬、今年最初の出走ということで、気合い十分。楽しみですね。今週末は寒くなるようなので、みなさん気をつけて競馬場にお越しください。