今週のトレセンは極寒! コースが霜で真っ白になり、気温は-2度。坂路はなんと、-3度という寒さ。間違いなく、この冬一番の冷え込みです。
こんな日は馬場が固くなるので、各厩舎とも調教後は馬の歩様を確認し、状態をしっかりチェックしていました。
さて、今週行われる平安Sですが、フェブラリーSの前哨戦ということで各馬気合いの入った追い切りを行っていましたよ。
一番人気はやはりGI5勝を誇るエスポワールシチーでしょう。前走のジャパンCダートでは3着と不本意な結果だっただけに、王位奪還と陣営も勢い込んでいます。
先週の1週前追い切りはCWで84.6-13.0秒。雪のため馬場が固くなったために、「ソコソコのタイムだった」と陣営は言いますが、全身を弾ませる軽快なフットワークを見せました。
今週の追い切りには佐藤哲三騎手が跨り、CW82.9-11.5秒と切れ味のある鋭い走り。安達先生はこの走りを見て「騎手が跨ったことで、競馬モードに入ったね。フェブラリーSに全力投球するためにも、ここは外せないね」と満足そうな表情で話してくれました。
追い切りを終えたエスポを訪ねて厩舎へ行くと、洗い場には3頭の馬が。でも、ひとめで「これが、エスポだ!」と分かりましたよ。全身筋肉もりもりで、特に前脚の肩の部分の筋力は発達しているんです。どうりで、ダートで強いはずだと馬体を見て納得しました。
そんな立派な体格にもかかわらず、担当の木田助手が持つタオルを噛んでお手入れの邪魔をするなんて、悪戯をしていましたよ。可愛い(^□^)
それでも。全身から気迫が伝わってくるんですよ。木田さん曰く、いつも佐藤騎手が乗ると競馬だと気づいて気合いが入ってくるんだそうです。
斤量も58キロを軽いですし、ここは負けられない一戦。明け7歳のエスポの走りに期待です。
先週の日経新春杯で1、2着を独占した池江厩舎からはインバルコが出走します。担当の金崎助手は「去年の平安Sでは2着だったからね。今年は挽回や!」とリベンジを誓っています。
「年齢とともにズブさが出てきたかな。でも、前走は58.5キロの斤量を背負って走りで評価できるでしょう。まずはゲートは勝負だね。スタートで行き脚よく前々を獲れれば、あとは前に馬を置いてレースを運んで、最後はしっかり追い込んでくればいい。ここで、いい勝負ができれば楽しみが広がるよ」(金崎助手)
と、そんな話をしていると「こんにちは〜」とユーイチが訪ねてきました。トゥザグローリーと今週の若駒Sに出走するワールドエースの様子を見にきたんだとか。こちらのレースも楽しみですね。
ちなみにユーイチは、2頭を見に来たと言いつつ、厩舎の端から端まで全部の馬の鼻をなでていました。
さて、僕の今週のイチ推しの1頭はアドマイヤロイヤル。前走では惜しくも連勝は逃しましたが、3着をキープ。芝からダートに路線変更してから、安定感のある走りを見せています。
児玉助手は「芝がダメってわけじゃないんですよ。ただ、少しだけ瞬発力がないんですよね」と話してくれました。
「中間はノーザンファームしがらきに短期放牧に出てリラックスしましたし、年末年始は順調に調教を消化しました。馬体は今の段階で520キロほどで、ほぼ増減はありません。
これまで、1600mを中心に走ってきましたが、1800mでもやれると思っています。ですから、距離よりも鍵になるのは4つあるコーナーを、どうこなすかじゃないでしょうか」(児玉助手)
洗い場で見たロイヤルは、目に力のあるしっかりした馬といった印象を受けました。でも、若いときは、立ち上がるなど元気一杯で、なかなかやんちゃだったそうです。
今のロイヤルは馬体もよく、肩の筋肉がガッチリしたたくましい馬。胸の幅も広く、しっかり踏ん張って掻き込めそうで、いかにもダートでいい走りをしそうな体つきでした。
ただいま、10戦連続で3着以内に入っていますし、姉に桜花賞馬・ラインクラフトを持つ良血馬ですから、楽しみですよね。
さあ、来月のフェブラリーSを占う意味でも、見逃せない1戦となった平安S。ぜひ、競馬場で観戦してください。あっ、でも寒いようなので暖かくしてお出かけくださいね。では、週末は競馬場でお会いしましょう!