平安Sは伏兵・ヒラボクキングが2番手から押し切って快勝。斤量差が2キロあったとは言え、単勝オッズ1.3倍のエスポワールシチー相手に強い競馬を見せました。大型馬ですが、冬場でもきっちりと仕上がっていましたし、力を出せる状態でしたが、個人的にはパワータイプで時計対応が難しいと思っていました。
レースではハナを切るトウショウフリークの外に楽に併せ、大外枠から前を取りに来たエスポワールシチーをガッチリとブロック。4コーナーでも外から併せに来たエスポをブロックして膨れさせました。競輪の番手仕事のようなレースでした。前に行ってこの時計で押し切ったのは価値がありますし、まだまだ伸びる余地もあるだけに、今後は注目しなければならない一頭でしょう。
エスポワールシチーは追い切りの動きがイマイチに見えたのと、結果論で言えば少し太かったのかも。ただ、歩様や返し馬の動きは良かったですし、斤量と枠順がこたえた感じもあります。一頓挫明けを叩かれたのと、マイルの方が良いので、フェブラリーSでは巻き返しが濃厚です。
3着のシルクシュナイダーも良馬場でこそのパワータイプですが、馬場に力が要った感じで、こちらもヒラボクと同じく好走することができました。力は付いてきているので、良馬場なら一線級相手でも戦っていけそうです。
4着のスタッドジェルランは腹袋がドッシリとして、見栄えのする馬体になっていました。この辺りが限界かもしれませんが、オープン特別くらいなら主役を張れる馬です。
5着のインバルコもパワータイプ。こう考えるとエスポ以外は皆パワータイプですね。これも速い時計で走れましたが、鵜呑みにするのはちょっと危ないかもしれません。良馬場でこその狙いでしょう。
6着のサイレントメロディは脚抜きの良い馬場ならこのクラスでも戦っていけそうです。
7着のトウショウフリークはいったん立て直した方が良さそうな感じです。トモの肉付きとか、いい時とは違いました。
8着のアドマイヤロイヤルはトモの筋肉が充実していて素晴らしい体付きでしたが、このメンバーに入るとワンパンチ足りない感じです。ただ、マイルくらいならもっとやれるでしょう。
10着に敗れたタガノロックオンは結果的にちょっと太かったかも。これはもっと良くなってくると思います。適性は軽いダートにあります。
16着のタカオノボルは、いかにも軽い馬場向きのタイプ。休み明けの分もありますが、上位入線馬がほとんどパワータイプだったように、馬場が合わなかったのもあるでしょう。
【次走の注目馬】
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エスペリア今回は前が詰まりっぱなしで競馬にならず。軽い馬場なら巻き返し濃厚。
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アドマイヤバラード後ツナギが極端に寝ている分、道悪は良くない。良馬場で広いコースなら重賞級。
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カナロア筋肉に張りが出て良くなっていた。良馬場ならすぐに勝てる。
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テーブルスピーチ筋肉質でツナギが完全に立っているので、良馬場向き。上の方のクラスまでいける馬。
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クランチタイム今回はちょっと太かった。絞れれば巻き返す。
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トウカイパラダイス酷い内容の競馬だった。少し時計の掛かる馬場なら確勝。
このたび、新刊が発売されましたのでご紹介いたします。
タイトルは「馬体深化論」。前作「馬体革命」ではツナギと血統、馬場の相関性について書きましたが、本書は馬券購入までの流れを中心に書きました。内容的には被るところはありますが、馬体全体の見方、返し馬の見方、勝つための思考や馬券のテクニックなどを新しく盛り込みました。110ページと読みやすいので、是非ご一読頂ければと思います。
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