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京都牝馬Sパドック回顧

  • 2012年01月31日(火) 18時00分
 京都牝馬Sはドナウブルーが優勝。この日は「内枠の差し馬」に有利な馬場でしたが、それに加えて馬格という条件が必要でしたが、それを補うだけのレース運びと瞬発力を見せて快勝。以前よりも馬体がドッシリとして、まさに本格化をうかがわせるような内容でした。いつも過剰人気しやすい馬ですが、この連勝は本物と見て、ちゃんと評価しなければならない段階にきたと思います。これでブエナビスタのいない牝馬戦線では上位にランクインしたことになります。

 2着のショウリュウムーンは少しお釣りがあるくらいの仕上げ。これも内枠をうまく生かした乗り方ができたと思います。ただ、直線は外の方が伸びるだけに、詰め切れなかったところはあります。今後も牝馬同士なら上位争いをしていくでしょう。

 3着のアスカトップレディはまずまず馬格があって、今の馬場にはマッチしていたと思います。枠順がもう少し内なら勝ち馬とももっと際どかったと思います。

 4着のビッグスマイルも同じ口で、枠順に泣いた感じがあります。最近は前が残るような馬場が多いので、いつも条件に泣かされるところはありますが、それが噛み合えばトップクラスとも差はないところまで良くなっています。理想は軽い差しの利く馬場です。

 5着のクィーンズバーンは均整の取れた好馬体で、レースでも平均ペースながら良く粘ったと思います。あともう少し馬格があれば際どいところまで粘れたのではないでしょうか。グングン馬が良くなっているので、これから先が楽しみな1頭です。

 6着のレディアルバローザはまだ8分くらいのデキでしたが、ようやく良くなる余地は見えてきました。トモの張りがまだ甘かったので、これを使って張りが出てくれば昨年のような活躍ができそうです。

 7着のコスモネモシンは不可解に伸びませんでしたが、コメントを見るとぶつけられて力んでいたとの事。条件が向いていただけにもったいないレースでした。今後も少し時計の掛かる馬場で買いでしょう。しかも内枠ならなお良いでしょう。

 9着に敗れたエーシンリターンズは好発を切ったのにさげたのがもったいなかったですね。外を回ってさせる馬場ではなかったので。馬体は良くなっていたので、ここを叩いての変わり身に期待。

 13着のスプリングサンダーは良い馬なのですが、大外枠を引いた時点でかなりのアドヴァンテージを背負いました。内枠なら結果も違ったと思います。

 シルクロードSはロードカナロアが快勝。ドッシリしてスプリンターらしくなってきましたし、この連勝は本物です。G1も視野に入ってきましたね。狙ったグランプリエンゼルは差し馬場だけにちょっと行き過ぎたかなと。時計の掛かる馬場では安定して走ります。

【次走の狙い馬】
スプリングサンダー
今回は外枠があだに。フラットな条件なら巻き返し必至。

エタンダール
筋肉がしっかりとついてきて良くなっていました。軽い馬場ならもっとやれます。

タイセイシュバリエ
かなり良くなっていましたが、外枠の分差し切れず。フラットな条件なら。

レッドキングダム
まだ余裕残しながらもしなやかさのある馬体。これを使って変わってくるでしょう。

ステラリード
プラス体重もキッチリ仕上がっていて、実が入ってきた感じ。今回はハイペースで外を回って早めに追いかけて垂れたが、条件は合うし次は勝負。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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