2月18日の山城Sに出走したケンブリッジエル。前走のシルクロードSは格上挑戦の鮮度を活かして激走したわけだが、ペースが緩かったために掛かってしまい、全力を出し切れたわけでもなかった。ということは、前述のビッグスマイルほどストレスの懸念はない。今回ハイペースになれば、前走より走りやすく感じるだろう。
ならば、
先週登場した(2/22掲載)ビッグスマイルの初音Sほど危なくないとも言えるわけだが、それよりマイナスの材料もあった。レース間隔だ。休み明けから中2週、中1週、中2週で、今回が中3週。ビッグスマイルと比べて、レース間隔を詰めて使い込みすぎている。ストレスに加えて、単純な肉体疲労の懸念がある。
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以上を勘案すると、ほぼ今回のビッグスマイルとケンブリッジエルの評価はイーブンだろう。ただ、ビッグスマイルは断然1番人気、ケンブリッジエルは5番人気。今回の好走確率はほぼ同じなので、人気がないケンブリッジエルの山城Sの方が期待値は断然高い。5番人気でこのステップでは取捨の判断が難しい。そう考えて、私は予想しなかった。
結果は、34.8秒という1200mにしては超スローの流れだったので、ケンブリッジエルは精神的難しさを露呈して14着に惨敗した。
重賞で3着だった馬が、まったく同じ条件の京都芝1200mの準オープンで14着に敗れる。馬が能力で走っている部分はかなり少なく、心身ストレスの影響を如実に受けることを改めて示した結果と言えるだろう。
ところで、今週もアクアマリンSに連闘でケンブリッジエルが出てきた。今回は14着後でストレスが完全に消えたので、ストレス論からすればほぼセーフだ。が、そもそも前走山城Sにおける最大のマイナスポイントは、蓄積疲労というのが先程の見解だったのだ。それなのに今回は連闘。これではストレス以前に、疲労で投げ出すことになりかねない。そこで私は前日予想で7番手評価と、シルクロードSの本命と一転、今回は評価を下げた。
当日は前走の4キロ減から、さらにマイナス10キロ。これで疲労が出たことはほぼ100%確定したので、完全に切り捨ててもいいだろう(このように馬体重は使っていただきたい)。結果は11着で終わった。
さて、初音Sと山城Sが行われた2月18日。格上挑戦で興味深いレースがもう1つあった。琵琶湖特別だ。
私はこのレースで、8番人気のヤマニンシャスールを本命にした。2200m→1800m→2400mの「バウンド延長」だったこと。凡走続きでストレスが無かったこと。ハンデが軽かったこと。4走前がダート戦だったなどステップの変化が豊富で、生命の躍動が期待できること。この日は雪予報で、重い馬場の適性が高いことなどが主な理由だった。
これだけ条件が揃って単勝27倍は実に美味しい。そこで単複をドカッと買うことにした。しかし、相手にこれといっていい馬がいない。悩んだ結果、前走500万勝ちの格上げ戦で鮮度の高いファタモルガーナを対抗に選んだ。3番人気だが、ヤマニンシャスールとの馬連でも万馬券なので、悪くはないだろう。
ただ高配当のときは4点目以降も、配当のいいものは買っておくようにしているので、高配当の馬連には手を広げておいた(馬単を買ってもいいが、単勝で勝負している場合は馬連中心の方がベター)。
広げて買った理由のもう1つは、当日の馬場だ。予報通り雪が降って重い馬場。しかも、前のレースで人気薄の差し馬が2、3着に来ていた。差し馬のヤマニンシャスールには朗報だ。さらには、前走太目だった馬体も4キロ絞れてきた。
このように、当日の馬場、馬体重が理想の方向に向かったときには、大きく勝負したい。レースはヤマニンシャスールが差して2着。単勝は当たらなかったが、複勝でもかなり付く(6倍)のでまずまずだ。
「勝った馬は5番か。たしか内目の枠には面白いステップの人気薄が多かったから、馬連は一通り押さえておいたはず。万馬券だろうから、これでもいいか…。3着が対抗のファタモルガーナだっただけに、1点目で大きく買った馬連万馬券がワイドになってしまったのは痛いけどなぁ〜。ワイドでも20倍台は付くはずだから、まぁいいかな。5番との馬連万馬券はいくら押さえてたっけ? それにしても余計な馬が出ていたもんだよ。で、その余計な5番って、一体どんな馬だっけ?」
そんなことをぼんやりと考えながら、掲示板から目を離して1着馬の馬柱を新聞で確認すると…うん?
(来週につづく)
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