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マリーンC

  • 2012年04月03日(火) 18時00分
マリーンC(4月4日 船橋 サラ4歳上牝馬 別定 JpnIII 1600m)

 マリーンCは平成9年新設。当初から交流牝馬GIIIの位置付けで、ファストフレンド、ヤマノリアル、プリエミネンス、さらにトーセンジョウオー、メイショウバトラー…など、堂々たる女傑級が制してきた。

 ただし一つ気になる傾向といえば、本来オーソドックスとされる船橋千六にしては、実力馬に意外な取りこぼしがあること。プリエミネンス、トーセンジョウオー、メイショウバトラーは、このレースをそれぞれ2勝。対してレマーズガールは3度の出走で結局勝てず、一昨年ラヴェリータも伏兵トーホウドルチェに思わぬ反撃(ハナ差2着)を受けている。

 理由は特定しづらい。ごく単純に春先の牝馬、体調の揺れと納得するか、あるいは船橋千六、案外クセがある(得手不得手)と考え直すか。ともあれ今年は2月29日、同じ牝馬G川
崎・エンプレス杯が降雪中止。顔ぶれ自体は当時の仕切り直しといっていい。

 ミラクルレジェンドVSクラーベセクレタ。記者個人的にはあれこれ迷わず、2頭の“名
勝負”を期待…が本音ではある。3連複、3連単、こと馬券上はそこが焦点と考えた(昨年震災中止・データは9年間)。

(1)…1番人気。[4-1-2-2]はかなり信頼度が高い数字で、過去9年5着以下は1度しかない。反面、2番人気[1-0-3-5]、3番人気[1-2-1-5]。1番人気から薄目がセオリー。

(2)…JRA優勢。JRA=7勝、2着6回。断然としか言葉がなく、地元船橋=2勝、2着4回(18年同着)も近年影が薄くなった(20年から連対なし)。他では川崎=3着が1度あっただけ。

(3)…成長株。勝ち星は6歳=3がトップだが、4歳=2勝、2着5回、5歳=2勝、2着3回だから好走確率は互角以上。かつてのファストフレンドなど、このレース優勝をきっかけに出世した馬も多い。

(4)…逃げ=1、先行=5、差し=10、追込み=2。逃げ切りは19年トーセンジョウオー1頭だけ。マイル戦らしくペースが上がる傾向で、好〜中位からの差しが主流になる。

※データ推奨馬
▲アイアムアクトレス…昨春、ユニコーンSを圧勝した4歳馬。以後休養もあって足踏みだが、父アグネスタキオン、得意のマイル路線で再浮上が期待できる。鞍上・川田騎手は、スーニ、ゴルトブリッツ、ピイラニハイウェイなど近年地方Gで活躍が目立つ。

 ☆      ☆

◎01.ミラクルレジェンド 56岩田
○03.クラーベセクレタ 56戸崎
▲05.エミーズパラダイス 51的場文
△11.アイアムアクトレス 56川田
△10.プレシャスジェムズ 55武豊
△12.メモリアルイヤー 55森

 前述通りエンプレス杯の仕切り直し。ミラクルレジェンドVSクラーベセクレタ。実績、総合力でまだかなり開きを感じる両者だが、今回条件自体はクラーベの方に味方する。血統(ワイルドラッシュ×タイキシャトル)を含め、本質マイラーであること。予期せぬ中止の直後、ホームで戦える利は軽くないこと。そのエンプレス杯時、記者は当欄で「クラーベは2着確保が今回テーマ」と書いた。予想は同じ◎→○だが、“2着確保”ではなく“接戦”、さらには“名勝負”を期待したい。

 昨秋ラヴェリータを2度完封、すでに歴史的女傑といえるミラクルレジェンド。これに同斤56キロで肉薄できればクラーベ自身も飛躍的に評価が上がる。早めに抜け出して相手を待つか、あるいはあえてマークして切れ味勝負か。鞍上・戸崎Jの作戦にも興味が大きい。

 3番手。各予想紙、眺め較べてエミーズパラダイスの低評価が意外だった。確かに古馬初対戦、持ち時計など心もとないが、前2走JRA挑戦、未知数の芝で見せ場を作ったスピードとセンスは、数字を超えて魅力がある。エンジェルツイート、ゴールドキャヴィア、同世代牝馬は間違いなくレベルが高い。恵量51キロ。ごく自然流に乗って好勝負可能と判断する。

 アイアムアクトレスは昨春ユニコーンS快勝後、もうひとつ軌道に乗れない。父アグネスタキオン、切れ味身上の一級マイラー。ここで突破口をどう開くか。同馬の場合、精神面がおそらく課題。鞍上・川田Jはコンビ2度目だ。プレシャスジェムズは前2走とも楽な手応えで先行。それでいてクラーベ、ハルサンサンにいともあっさり差し切られた。千六[0003]。食指が動かない人気馬だ。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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