マイラーズカップはシルポートが優勝。外枠から逃げるので、逃げるまでにどれだけ脚を使うかと思っていましたが、スンナリハナを切る展開。完全な前残り馬場であの逃げを打たれては後続は捕まえることができません。デキも良かったですし、全てが噛み合った勝利と言えるでしょう。今年はもう7歳ですが、条件が揃えばやれることを証明しましたし、今後も常に警戒が必要です。
2着のダノンシャークはコロンとした体型ながら、いつもよりもキッチリとできていました。前走の東京新聞杯では枠順に泣きましたが、今回は逆に枠順を生かして好走することができました。
3着のコスモセンサーは展開が絶好で、デキも良かったのでもっとやれるかと思いましたが、思ったより伸び切れませんでした。途中に坂があって脚の使いどころが難しい京都よりも、中山や東京コースの方が合っているようです。
5着のレッドデイヴィスはいつものボリューム感がない感じでしたが、やはり力のある馬。出遅れて最後方からの競馬でも5着まできました。叩いて本来の張りが戻ってくれば、適距離ならG1でも好走できる力を持っています。
6着のトウショウフリークはこの馬なりに良くなっていましたが、馬場の状態が良い京都ではきつかった感じです。馬は良くなっているので、時計の掛かる芝もしくはダートで見直し。
7着のフィフスペトルはマズマズ良い状態で、展開も向きそうだったので期待しましたが、レースでは伸び切れず。キングカメハメハ産駒でも重心が低くて筋肉量が多いタイプなので、馬場の良い状態の京都はこれも合っていなかったということでしょう。雨が降っていたとは言え、この辺りを高い評価にしてしまったのは失敗だったと思います。
13着のグランプリボスはいつもより細くなっていました。いつもはフックラした造りの馬なので、これは状態が本物ではなかったということでしょう。またフックラとボリューム感が出てくれば巻き返せます。
14着のエイシンアポロンは思ったよりも形ができていましたが、中身が伴っていなかった感じです。こちらは使っての上積みが大きいと思います。
18着のリアルインパクトは良いデキでしたが、あり得ないくらい負けました。マイルCSでも駄目だったように、京都コースは合っていないようです。府中での急な巻き返しに注意。
24日はブリーズアップセールを見てきました。何頭か目ぼしい馬がいましたが、これらの馬が今後厩舎に入ってどのような形になってどのようなレースをしていくのか、非常に楽しみです。これらの変化を毎年見ていくことで、新馬戦での将来性予測も上がるでしょうし、仔馬の時点での予測精度も高くなっていくと思います。私は競馬に対して基本的に馬券中心ですが、これらのセールにも時間の許す限りは積極的に足を運んでいきたいと思います。
【次走の注目馬】
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リアルインパクト今回はコースが合わなかった。馬は良いし、府中へのコース替わりで期待。
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エイシンアポロン今回は休み明けの分。次は良くなってくるだろう。パワーがあるので多少荒れ気味の馬場がベター。
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マルカフェニックス今回はやや余裕があったし、距離も微妙に長かった。1400mで時計が掛かる差し馬場なら大穴で一発。
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