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東京湾C

  • 2012年05月02日(水) 18時00分
東京湾カップ(5月3日 船橋 サラ3歳 別定 南関東SIII 1700m)

「東京湾カップ」は、平成16年から原則5月・Gウィーク開催に施行時季定着(それまで17年間・12月実施)。以降、クラシック最終TRとして新たな役割りを荷ってきた。その時点で実績不足、賞金不足の馬に、きっかけ、突破口(優先出走権)を与えること。実質歴史は浅いものの、優勝馬アジュディミツオー、ブルーラッド、さらにマグニフィカと並べれば、ほぼ狙い通り、見事に機能したといえるだろう。今年の場合、来週5月10日大井「羽田盃」出走は厳しいが、6月6日「東京ダービー」ならステップとしても理想的だ。毎年の繰り返しながら、テーマはやはり“出でよ新星”。とりわけ南関東、生え抜きの牡馬に期待がかかる。以下記述データは過去8年間でまとめてみた。

(1)…波乱含み。1番人気[1-2-2-3]、2番人気[2-1-2-3]、3番人気[2-0-2-4]。19年、昨年と大波乱で、なかなか人気通りに収まらない。昨年は雲取賞勝ちファジュル8着。

(2)…地元優勢。船橋=6勝、2着6と大きくリード。ただ川崎=2勝、2着2も特筆でき、21年ブルーラッド(4人気)、23年ジャクソンライヒ(3人気)など、馬券的妙味はむしろこちらか。

(3)…成長株。前述アジュディミツオー、マグニフィカを筆頭に、優勝8頭、すべてここで初重賞勝ちを飾っている。実績より素質と上昇度が決め手だろう。前走からの連勝が8頭中5頭。

(4)…自在型。逃げ=3、先行=4、差し=8、追込み=1。純粋な直線一気は19年ウエスタンローレルだけで、好位〜中団からの差しが主流。逃げ馬は自身底力(Aミツオーなど)がやはり必須。

※データ推奨馬
◎ディーオ…地元船橋、岡林光浩厩舎の期待馬で、デビューから6戦4勝。バランスのいい馬体、切れ味鋭いレースぶりにも“大器”を感じる。過去優勝馬でいうなら、17年ドラゴンシャンハイ、18年シャイニールックに似たイメージ。

       ☆       ☆

◎スカイインテンス  55真島
○ディーオ      56左海
▲ビッグライト    55石崎駿
△グランデスボスケ  55今野
△ハテンコウ     55坂井
△キョウエイロブスト 55山崎誠
△シラヤマヒメ    53吉原
 イブニングラッシュ 55吉田稔

 いわゆる“玉石混交”の顔ぶれになった。どれをとってもキャリア不足、実績不足。ここでどの馬が、どういう形で抜け出すか。人気、オッズなどはソコソコ読めても(おそらくディーオ→ビッグライト)、いざ予想となるとあれこれ迷う。

 ◎スカイインテンスは充実度をそのまま買った。前走少頭数ながら、鞍上・真島騎手でイメージ一転の先行策。並んできたイブニングラッシュを渾身の力で振り切り、なおかつゴール際もうひと伸びするパワーをみせた。けっして楽ではない。しかし楽ではない場面を踏ん張るあたりが、おそらく同馬の特徴だろう。父アメリカンボス、派手さはなくともマイル〜中距離でしぶといイメージ。コンビ2度目・真島Jも、自信と手応えをつかんだはずだ。

 ビッグライトは前走「クラウンカップ」2着。最後は勝ち馬をはっきり交す勢いで、現時点、ごく客観的にみてクラシック通用の力がある。じっくり乗れる船橋(地元)千七。不器用さはあっても▲単穴以下には落とせない。グランデスボスケは道営1勝ながら、遠征した盛岡「南部駒賞」4着。父フサイチコンコルドなら切れと勝負強さがイメージできる。千二→千七、今回条件急転をどう折り合うか。以下、一気に逃げてキョウエイロブスト、逆に混戦でハテンコウ、シラヤマヒメ。ともに末脚はしっかりしている。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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