NHKマイルCはカレンブラックヒルが圧勝。ダイワメジャー産駒の牡馬にしては馬体重460キロと小柄ですが、形や筋肉の質はダイワメジャーのそれ。ゴム鞠のような質感の筋肉を豊富にまとっていました。また、関節の可動域の大きさもダイワメジャーのそれ。マイラーとして完成度の高い馬が登場したという感じです。レースではこれといった逃げ馬がいない展開で、サッとハナを奪ったのが、内しか伸びない馬場を考えると好判断でした。
カレンブラックヒル
今後は選択肢がいくつかあると思いますが、仮にダービーになったとしても距離はもたなくもないと思います。基本的にはマイラーですが、能力の絶対値が高いですし、折り合いも付くので3歳馬同士なら無しじゃないと思います。もし安田記念とかいうことになれば、古馬のマイル路線は手薄感があるので、斤量差を生かせばチャンスは十分にあると思います。いずれにせよ楽しみ馬です。
2着のアルフレードは明らかに良くなっていました。無駄な脂肪が取れてスッキリした体つきでした。こちらは、鞍上のウィリアムズが馬場を見切っていたことも好走要因のひとつだと思います。今回のように特殊な馬場では、鞍上がちゃんと馬場傾向を把握しているかということも、馬券検討上では的中を左右する大きな要素になりますので、注意してほしいと思います。
3着のクラレントは前日で対抗に挙げておきましたが、当日は直前の雨で評価を下げました。これは個人的に痛恨のミスです。馬体はそれほどビシッと仕上げてきませんでしたが、能力値が高かったことと、脚質・馬場的に枠順がマッチしたことが好走要因だと思います。次のダービーは厳しいかもしれませんが、秋にマイル〜2000m位の路線なら好走は可能だと思います。
4着のオリービンは前走の敗北で評価が下がっていましたが、これくらいはやれて当然の馬です。決め手に欠けるところはありますが、堅実に上位争いができるタイプでしょう。
5着のセイクレットレーヴはパドックではあまり目立ちませんでしたが、返し馬ではいい動きを披露しました。
6着のジャスタウェイは少し細かった印象。もう少しボリューム感がほしいところです。距離はもっと延びても大丈夫です。
7着のハナズゴールは怪我をした右後ろ脚に不安は残しつつも、非常に伸びやかな動きを見せていました。手先が軽くてバネ感も素晴らしいため、あれだけの脚が使えるのでしょう。ただ、今回は細かった上に、脚元の不安も少しあるので、オークスはかなり状態とも相談になると思います。距離は3歳牝馬同士なら保つと思います。
10着のブライトラインは馬体自体は一番くらいに良く見えましたが、脚質的に馬場を考えると上位争いできるイメージがなかったです。外が伸びる馬場なら強いので、場に応じて取捨選択すればいいと思います。
11着のレオンビスティーはこの馬なりに好仕上がり。ただ、馬体にはやはりサクラバクシンオーの血が出ているので、1400m以下のほうが良さそうです。返し馬の動きも良く、能力は感じるので次走辺りは期待できると思います。
16着のモンストールは直線の不利がすべてでしょう。馬体は良かったですし、レースでも手応えはありました。
失格したマウントシャスタは馬体自体かなり良くなっていましたが、レースがチグハグになりました。結果的に距離も短かったと思います。ダービーへ行っても通用する素材ではあるので、巻き返しに期待したいところです。
【次走の注目馬】
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レオンビスティー1400m以下がベスト。距離短縮で狙い。
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ブライトライン今回は条件が悪かった。外が伸びる馬場の1400m〜1800m辺りが狙い目。
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ディープサウンドかなり馬体は良くなっていた。今回は不利がすべて。条件はこれくらいが合う。
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エクストラセック今回は距離が少し忙しかった。体は良いので距離延長で見直し。
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