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ゴールドシップ、格の違いを見せつける/神戸新聞杯パドック回顧

  • 2012年09月25日(火) 18時00分
 神戸新聞杯はゴールドシップが優勝。後方から仕掛けると、直線に入って並ぶまもなく交わし去り突き放す、正に格の違いを見せつける快勝。菊花賞へ向けて万全をアピールしました。

 パドックでの仕上げは、腹周りなど写真で見た印象よりもスッキリしと仕上がっていましたが、筋肉の張りなどはまだ緩く見えました。しかし、これは母父の影響が強く出てきていて、父のステイゴールド基準で馬体を見ていたから判断が悪かったのかもしれません。サンデーやミスプロに慣れ過ぎですね。今後はサンデーが飽和しているので、こういった馬の活躍も考えられますし、そうした意識を持って馬を見ていくことも必要になってくるでしょう。個人的にも今回の件で修正してフィードバックしていきたいと思います。

 2着のロードアクレイムは筋肉の張りが良くなっていて、ここでも通用する馬体になっていました。この好走はフロックではありません。本質的には2000mくらいの中距離が合いますが、3歳馬同士なら3000mでも侮れない存在です。

 3着のマウントシャスタはちょっと不甲斐ないレースになりました。プラス18キロの馬体重でしたが、緩くはなかったです。トモの筋肉も春よりグンと逞しくなって、このプラス体重はほとんどが成長分と考えていいでしょう。敗因は入れ込みというコメントでしたが、そこまで気負っているようには見えませんでした。レースでは力んでいましたが。ただ、これを使っての上積みは、馬体面、精神面でかなり大きいでしょうし、次は大きな変わり身を見せてもおかしくないと思います。性能自体は勝ち馬とそこまで遜色がないように思えました。

 4着のユウキソルジャーはまだ飛節が甘いですし、その状態でここまでこれたのは大きな収穫でしょう。弱いところがパンとしてくれば、いい馬になりそうです。

 5着のローゼンケーニッヒは大分馬体に芯が入ってきました。このメンバーでこれだけやれたのは収穫で、今後はさらに良くなってきそうですし、楽しみな存在です。

 6着のエーシングングンはトモの肉付きが良くなって、大分安定して走れる要素が出てきました。自己条件なら大崩れしないでしょう。

 7着のヒストリカルは距離が敗因に上がっていますが、個人的には2400m位ならこなせる範囲だと思います。今回はまだ筋肉の仕上がりが甘かったように思えます。それでも一瞬は突き抜けるかの気配を見せましたし、パンとしてくれば一線級が相手でも戦える馬です。兄も遅咲きでしたし、長い目で見ていきたい馬です。

 9着のカポーティスターはパドックではまだ重く見えましたが、返し馬ではいい動きを見せていましたし、もっとやれるかと思いましたが、位置取りも悪くなってキレ負けしました。個人的にはもっと前を取ってほしかったところです。これも完成が遅そうですが、先はもっと走る馬になると思います。

 10着のベールドインパクトはちょっと不甲斐なかったですが、使って良くなりそうなタイプだけに、次走は注目したいと思います。

 11着のメイショウカドマツは距離が長かったと思います。2000m位までが合うでしょう。

【次走の注目馬】
ヒストリカル
これを使って筋肉の張りが良くなってきそう。

エーシングングン
トモが良くなってきたし、自己条件なら堅実。

オーミレイライン
休み明けも見せ場は合った。叩かれて京都のダート1200mならさらに。

アウトシャイン
外枠から中途半端な競馬になった。掛かるところがあるし、1200mのほうがいいかも。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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