先週のスプリンターズSはロードカナロアが優勝。ここ数戦、パドックでは絞りきれない姿が目立ちましたが、今回はビシッと仕上げて本番仕様。まさに筋肉の塊という感じの凄いボリューム感がありつつ、無駄な脂肪のない究極の仕上げ。なかなか完成してこなかった馬ですが、ついに完成期を迎えた感じです。次は香港あたりへの挑戦かも知れませんが、ようやくスプリント路線でも世界に通用していい馬が出てきたという印象です。今後の活躍が期待されます。

　2着のカレンチャンは前走がちょっと重かったので、ちょうどいいくらいの馬体で出てきました。ただ、昨年ほどのトモの張りはありませんでした。それでいながらロードカナロアに食い下がったあたり、能力の高さの証明です。ただ、ロードカナロアという傑出した存在が出てきましたし、これ以上G1を勝つのは難しいと思います。

　3着のドリームバレンチノは函館SS時の素晴らしいデキにはありませんでしたが、枠順の利を生かしてロスの無い競馬ができました。あの時のデキがあればもっと際どかったでしょう。来年はG1でも勝ち負けを期待させる馬です。あと、馬場的にはもっと時計の掛かる馬場の方が良いでしょう。

　4着のエピセアロームも素晴らしいデキでしたが、やはりこの馬にスプリントは少し短い感じがします。1400mやマイル戦ならG1でも勝ち負けできるでしょう。

　6着のサンカルロは状態を持ち直していましたが、直線で詰まる惜しい競馬。枠順的に仕方がないところもありますが、捌けていれば上位争いできたと思われるだけに残念です。馬場はもっと時計が掛かるほうがいいと思います。

　8着のパドトロワはペースが厳しくなり、また時計勝負も厳しかったと思います。これも時計の掛かる馬場で狙いです。12着のマジンプロスパーもデキは良かったですが、ペースが厳しくなりました。外目の枠で揉まれずに運べる流れが理想でしょう。

　14着のスプリングサンダーはデキが良かったですし、流れも向いただけにちょっと負け過ぎです。これも時計の掛かる馬場では怖いと思います。16着に敗れたダッシャーゴーゴーはデキが良かったですし、返し馬の脚取りも軽かったのですが、レースで前に行ってちぐはぐになりました。普通に乗っていれば上位争いできるデキだっただけに残念です。きっと前が有利な傾向があったので、外枠だったこともありポジションを取ろうとしたのが裏目に出たのでしょう。

【次走の狙い馬】
・エピセアローム
やはりスプリント戦は、一線級を相手にするとつらい。1400〜マイルで。

・サンカルロ
まだ走れる。時計の掛かる阪神などで巻き返し。

・グレープブランデー
今回はさすがに斤量差が出たのと、レースがちぐはぐだった。G1級の力は持っている。

・スマートラファエル
ダートなら重賞級の力を持った馬。昇級でもあっさりだろう。