西園厩舎はエーシントップが中京2歳Sを、マイネルエテルネルが小倉2歳Sを制覇。ただ、どちらもスプリント色が強く、クラシックを意識させるタイプではない。これに続く馬たちこそ、来春をイメージさせる存在になりそうなのだ。
その筆頭格スプリンターズS2着で惜しくも史上初のスプリントGI・3連覇を逃したカレンチャンの半妹プランタンビジュー(父ダイワメジャー、母スプリングチケット)だ。
馬体は偉大な姉と違ってコンパクト。入厩当初は「馬体からして全然違うからね。ゲートをパスして、調教をやってみないと何とも言えない。ひょっとしたら早い時期から動けるタイプではないかも」(田中助手)と慎重な声が出ていたが、評価が一変したのは20日に行った初めての強い追い切り。今の栗東のウッドコースはタイムが出やすいにせよ、6ハロン80秒台をいきなり叩き出す馬はそうはいない。
27日にはデビュー戦の手綱を取る池添が騎乗して追い切られ、外を回りながらも力強いフットワークを披露。併せた相手をゴール前できっちりとかわしてみせた。
これにご満悦だったのが西園調教師。「最初の追い切りでも驚いたけど、今回も血統にたがわないしっかりとした動きだった」と目尻を下げた。何よりトレーナーにとって心強かったのはパートナーに抜てきした池添の「イメージ通りの伸びでした」という言葉。姉の主戦を務める男の「イメージ通り」の“重み”は計り知れない。
「現時点で比較するのはかわいそうだが、あれくらい走ってくれれば…。距離は稽古の感じから持ちそうだしね」(西園師)と明らかに“来春”を意識した言葉が出たのも先週の追い切りで得たものがいかに大きかったかを物語る。
デビューは3日間開催初っぱなの土曜(6日)京都芝内1400メートル(牝)。偉大な姉が成し得なかったクラシック制覇へ向け、夢の膨らむ一戦となるか見守りたい。
厩舎スタッフの中で評価が高い馬がもう一頭。グレイスフルデイズ(父チチカステナンゴ、母フェイムドグレイス)は同厩で紅梅Sを制したモアグレイスの半弟にあたる。
姉は気性の勝ったタイプだったが、こちらは「カッカしているところはあるが、すぐに冷静さを取り戻せる。奥を感じるし、個人的にはこっちの方が先々は走るかもしれないくらいの感触を持っているんですよ」と中二助手。東京開催(20日の芝1400メートルが有力)で内田博が手綱を取る予定だ。
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