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ブラックヒル偉業は夢じゃない/トレセン発秘話

  • 2012年10月24日(水) 18時00分
 厩舎関係者から「太い」と聞かされていたのに、レース当日の馬体重はそうでもなかったケースは案外よくあるものだ。

 毎日王冠のカレンブラックヒルがまさにこのパターン。事前に調教担当の小林助手に聞いた話では「さすがに今回は太いですね。ジョッキーも『次に良くなりそう』って言ってました」。

 ただでさえ、初めての距離&古馬との対戦という壁があったレース。こんなことを聞いてしまってはおのずと評価を下げざるを得なかったが…。当日の馬体重は休養前のNHKマイルCからプラス8キロという常識の範囲内だったから「エッ?」である。

 後日、その理由を聞くと「輸送で思った以上に減った上に、厩務員さんがカイバを工夫したことが功を奏しました」と小林助手。つまり、調教をビッシリやって体が仕上がっていたのではなく、輸送減りやカイバの制限で数字が減った…。そうであれば見た目は太くなくても、中身はそこまでできていなかった可能性がある。

 そんな状況で府中の1800メートルを正攻法の競馬で押し切ったことに、改めてこの馬の能力の高さを思い知らされた。しかもNHKマイルCを勝った後は結構疲れも出たというのに、毎日王冠の後は「すぐに息が入ってケロッとしていた」(同助手)。余裕しゃくしゃくで古馬を完封したのであれば、無敗の秋天制覇という偉業も決して夢ではないように思えてくる。

「この馬は本当に(父親の)ダイワメジャーにそっくり。ノドの鳴らないダイワメジャーですね(笑い)」と評する小林助手。

 全盛期のダイワメジャーといえば、先行して長く脚を使い、併せれば絶対後続に抜かさせない最強の競馬を展開していた。そんなレースぶりで秋天を制した06年の再現を息子が完遂するかどうか要注目だ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

※本日は『吉田竜作マル秘週報』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
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